79話 友達二号 ページ34
＊
私の声に、部屋にいた人達はベッドから起き上がった。
『あの、この部屋に我妻善逸って子がいるって聞いたんですけど』
「ひ、ひひ氷雨様！！」
『ああ、村田さん。この前はどうも』
ニコッと笑ってみせる。
すると村田さんは両手をバタバタとさせながら椅子から立ち上がった。
「い、いえ、そのっ…、えっと！…し、失礼しましたぁああっ！！」
顔を真っ青にしながらもの凄い速さで帰っていった。
その一方、部屋のベッドの上にいた男の子二人は驚いた顔で私を見る。
「ぜ、善逸に…、じょ…女性の来客…」
「アリエネェゼ…」
額に傷のある男の子と、猪の被り物をした子。
『あっ、君たちは確か…』
間違いない。
どこかで見たことある顔だと思ったら、
『竈門炭治郎くんと…、猪頭くん？』
「嘴平伊之助ダ…白髪女…」
『ああ、そうだ』
しかも声がおかしなことになってるね。
あの時 鬼に首をやられたからか。
私は三つのベッドを見る。
『善逸…いないの？』
せっかく善逸が好きそうなお菓子持ってきたのに。
「善逸ならもう少ししたら戻ってくるよ…あっ、戻ってくると思います！」
炭治郎くんは体をカチコチにさせながら慌てて敬語で話した。
私は苦笑しながら首を傾ける。
『堅苦しいなぁ。私、そんなに嫌われてる…？』
「い、いえ…。でも柱の方ですし」
あぁ、まただ。
“柱だから敬わないと”って顔してる。
『炭治郎！』
「えっ！あっ…、ハイ！？」
彼は目をまん丸に開く。
『君に興味があるの。友達になろう、友達に！』
「えっ！？」
『…なろう？』
私は炭治郎の手を取って握りしめる。
前々から興味があった。
嘘をつかない優しい子だなと思った。
そうしたら、
「俺で良かったら…」
『…！』
お爺ちゃん、
私、善逸以外の友達できたよ！
ちょっと無理矢理だったかもしれないけど、想像以上に嬉しいな、これは。
「A…」
おっ、早速 名前で呼んでくれた。
友達っぽい！
『なに？炭治郎』
ワクワクさせながら炭治郎を見つめた。
すると彼は頬をボッと赤くする。
「その…。手を離してくれないか…？」
『…手？』
私 炭治郎の手を握ったままだった。
握っていた手を離す。
彼の顔は茹でダコみたいに真っ赤になって汗をかいていた。
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れいな(プロフ) - BTてっちゃんさん» ありがとうございます〜！この作品大好きって言ってくれる方がいて本当に嬉しいです。語彙力とか全然ない作品ですが、どうかこれからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2019年12月29日 21時) (
レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
BTてっちゃん(プロフ) - 善逸が可愛すぎてニヤニヤが止まりません！wこの小説大好きです！！更新頑張ってください！応援しています！！ (2019年12月28日 16時) (レス) id: 5f75657117 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - ぽんかんさん» いつも作品を読んでくださりありがとうございます。この二人の関係はのちのち変化していく予定です。めちゃくちゃ祈っててください！！ (2019年12月26日 17時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - みるくさん» ありがとうございます。展開はどうするかはあやふやなんですけど ゆっくりお話を進められたらいいなと考えています。 (2019年12月26日 17時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
ぽんかん(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！風柱の2年前の行いは、きっと理由があってのことなのですよね、！仲間思いの風柱は無闇に隊員を傷つけないと思っています、この後の展開でただの暴れん坊将軍じゃないことが解説されることを祈っております、、！！！ (2019年12月23日 12時) (レス) id: 95123080ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいな | 作成日時：2019年12月16日 22時
