305話 シャドウサイドクリスマス ページ48
*
もうすぐクリスマスがやってくるこの季節。
怜奈は1人で家の掃除をしていた。
ツリーの飾り付けを終えて満足していると、パーカーのポケットに入っていたスマホのバイブ音が鳴る。
スマホを手に取り画面を見ると、それはある人物からの電話だった。
怜奈「もしもし、アキノリくん?」
耳元にスマホを近づけて怜奈は電話の向こうにいるアキノリに話しかける。
アキノリ【 あ、怜奈?
あのさ、クリスマスのことなんだけど… 】
クリスマスという言葉に怜奈は目をパチパチと瞬きさせる。
怜奈「クリスマス……あっ、そのことなんだけどさ!
聞いてアキノリくん!」
アキノリ【 へ? 】
突然何かを思い出した怜奈は笑顔でアキノリに話しかけた。
怜奈「今年のクリスマスね、お父さんが休みを作ってくれたの。
だから、久しぶりに一緒にクリスマスが過ごせるんだよ」
父親が仕事ばかりで、なかなかワガママを言えない状況だった。
だからこそ、久しぶりの父親とのクリスマスに怜奈の心は躍る。
彼女の声に電話の向こうのアキノリは言葉を詰まらせた。
アキノリ【 そ、それは…良かったじゃん… 】
アハハ…と笑っているような声が聞こえるがどこか残念そうで寂しそうな声だった。
怜奈はコテンと首を傾げてスマホも持ち替え、再びアキノリに話しかけた。
怜奈「で、アキノリくん。
話の要件ってなに?」
アキノリ【 えっ、あ…いや!
ど、ど忘れしたみたいでさ! 】
頭をポリポリとかくアキノリ。
この状況で妖怪探偵団一周年記念も含めたクリスマス会をやろうなんて口が裂けても言えない。
すると怜奈は申し訳なさそうに眉を下げた。
怜奈「ごめん、アキノリくん。
私がいらないこと話したばっかりに…」
アキノリ【 別に大丈夫だって!
ま、また掛け直すから 】
そう言うとアキノリは通話を切ってしまったのだ。
結局何の用件で彼は電話をかけてきたのだろう。
疑問が残ったまま怜奈はスマホをパーカーのポケットにしまった。
怜奈「…明日のクリスマス用のケーキでも作ろっかな」
そう呟くと怜奈はケーキ作りに取り掛かった。
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れいな(プロフ) - ミアさん» リクエストいただきありがとうございます^_^今後の展開とともに検討してみたいと思います。夢主がカイラを好きになったという展開があれば2人の関係が進展してるみたいでいいですよね^_^皆さまにとって良い作品になるように考えさせていただきますね^_^ (2019年2月19日 23時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続き。それにカイラとの婚儀のことも気になります! (2019年2月15日 12時) (レス) id: cce959435c (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続編楽しみにしてます!そこで提案があります、『怨みのバレンタイン』で日頃の感謝を込めて蛇王カイラにチョコを作って贈るっていうのはどうですか? (2019年2月15日 1時) (レス) id: 6222c85396 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - はい!これからも楽しみにしてます! (2019年2月10日 18時) (レス) id: c20dfe3b9e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - ミアさん» お話は大体まとめて更新することが多いので、時間はかかりますがお待ちいただくとありがたいです。これからもよろしくお願いします^_^ (2019年2月10日 13時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れいな | 作成日時:2019年1月7日 21時