298話 踊るバレエシューズ ページ41
*
ナツメ「ピンクガウンおばさん、どこにいるんだろう」
現在ナツメとトウマと怜奈の3人はピンクガウンおばさんを捜索している。
辺りを見回すが近くにピンクガウンおばさんはいないようだ。
トウマ「怜奈。
その、妖気を探知できる力って半径何メートルくらいまで可能なの?」
怜奈「詳しくはわからないけど……15…いや20メートルくらいの範囲しか無理だと思う」
ナツメ「なかなか狭いね…」
どうせならアキノリから妖魔レーダーを借りてこればよかったと怜奈はため息をついた。
いつ終わるかもわからない調査に不安が募っていく。
川の上にかけられた橋を渡り、数十分ほど歩いていくと、
トウマ「…あれは」
トウマの視線に怜奈達も一斉に顔を上げた。
そこにはバレエ教室の前でサキと女の人が何か話しているようだった。
その直後、ザワッと嫌な悪寒が怜奈の身体中を駆け巡る。
怜奈「あそこにいるのってサキちゃんと…」
間違いない、今まさにサキにバレエシューズを渡そうとしている女性。
間違いなく彼女は、
ナツメ「ピンクガウンおばさん!?」
彼女こそがすすり泣くバレエシューズの怪奇案件の発端を引き起こしているピンクガウンおばさんだ。
ピンクガウンおばさんはバレエシューズをサキに渡そうとしている。
ナツメ「サキッ、ダメ!」
慌ててナツメはサキに向かって声を上げた。
しかしサキはバレエシューズを受け取ってしまったのだ。
その瞬間、サキの体はフワフワと宙を舞う。
「えっ、なに…!?」
サキの履いていた靴が勝手に脱げ、代わりにピンクガウンおばさんが渡したバレエシューズが彼女の足元を覆った。
地面に足をつけた直後、サキはクルクルとその場でターンをし始めた。
「体が勝手に…!」
操り人形のごとく彼女の足は動き出しバレエを踊った。
「“ そうよ、その調子…。
もっと…もっと踊りましょう… ”」
顔を手で覆いながらすすり泣くピンクガウンおばさん。
怜奈「サキちゃん!」
現場に駆けつけた怜奈達。
「怜奈ちゃんッ、助け…て!」
怜奈はサキに向かって手を伸ばすが彼女はバレエを踊りながら走り去ってしまった。
ナツメ「私達はサキを追うから、トウマはピンクガウンおばさんをお願い!」
トウマ「わかった!」
ピンクガウンおばさんのことはトウマに任せ、ナツメと怜奈はバレエシューズに操られたサキを追いかけた。
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れいな(プロフ) - ミアさん» リクエストいただきありがとうございます^_^今後の展開とともに検討してみたいと思います。夢主がカイラを好きになったという展開があれば2人の関係が進展してるみたいでいいですよね^_^皆さまにとって良い作品になるように考えさせていただきますね^_^ (2019年2月19日 23時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続き。それにカイラとの婚儀のことも気になります! (2019年2月15日 12時) (レス) id: cce959435c (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続編楽しみにしてます!そこで提案があります、『怨みのバレンタイン』で日頃の感謝を込めて蛇王カイラにチョコを作って贈るっていうのはどうですか? (2019年2月15日 1時) (レス) id: 6222c85396 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - はい!これからも楽しみにしてます! (2019年2月10日 18時) (レス) id: c20dfe3b9e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - ミアさん» お話は大体まとめて更新することが多いので、時間はかかりますがお待ちいただくとありがたいです。これからもよろしくお願いします^_^ (2019年2月10日 13時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れいな | 作成日時:2019年1月7日 21時