番外編 カイラと青き使徒 ページ36
＊
ここは真っ暗な暗闇の中。
その中にポツンと水色の髪に青と黄色のオッドアイをした怜奈が立っていた。
彼女は間違いなく、本来の怜奈の中にいる“奴”だ。
つまり、ここは怜奈の体の中であり彼女の住処だ。
怜奈「《 力がほとんどないのに外に出たくなるなんて、私って相変わらずね 》」
ポツリと独り言を呟くと彼女はグッと背伸びをした。
怜奈「《 ……別にいっか。
楽しいから出たくなるんだし 》」
「《 順調に回復しているし少しならいいよね》」と開き直る彼女。
体力を回復する為に眠りにつこうとした直後。
？【 聞こえるか 】
彼女の脳内に語りかける声。
その声の主に彼女は頷いた。
怜奈「《 聞こえるよ、カイラ。
…久しぶり 》」
その声の主はカイラ。
彼はベッドに寝かせた怜奈の額に触れ、中にいる彼女に話しかけているのだ。
カイラ【 まだナツメ達にはお前の存在のことを話さないのか 】
カイラの言葉に彼女はフッと微笑する。
怜奈「《 まだ私の求めているものも、あの方も見つかっていないから 》」
彼女の目的は彼女が最も欲するあるものを手に入れること。
彼女が彼女である為に、怜奈が怜奈である為に必要なものなのだ。
カイラ【 お前の行動は、全て“怜奈の命”がかかっている。
お前達の為にエンマも動き出しているんだ。
その事を…
怜奈「《 わかってる 》」
カイラの言葉を遮り、彼女は再び口を開いた。
この体は必ず私が守ってみせるから心配はしなくていい。
全て私に任せてくれればうまくいく。
そう言うと、彼女はカイラに話を振った。
怜奈「《 そういうカイラも気をつけて。
空亡ウィルスは、力を持っているあなたにも牙を剥くかもしれないから 》」
カイラ【 私はウィルス如きにやられはしない 】
カイラの言葉に彼女は少し眉を下げた。
怜奈「《 だといいけど。
あなたがウィルスに襲われでもしたら、私は怜奈の友人であるあなたを殺さなければならない。
だから、くれぐれも…
カイラ【 十分承知の上だ。
私が怜奈に向かって剣を振り下ろそうとするのなら、その時はお前が私を殺せ 】
そう言うと、カイラは彼女との通信を切った。
再びシン…と静まり返る暗闇の空間。
ひとりぼっちになった彼女は果てがない暗闇の中、ゆっくりと上を見上げ、苦笑した。
怜奈「《 怜奈には優しいのに、私には冷たいのね》」
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れいな(プロフ) - ミアさん» リクエストいただきありがとうございます^_^今後の展開とともに検討してみたいと思います。夢主がカイラを好きになったという展開があれば2人の関係が進展してるみたいでいいですよね^_^皆さまにとって良い作品になるように考えさせていただきますね^_^ (2019年2月19日 23時) (
レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続き。それにカイラとの婚儀のことも気になります！ (2019年2月15日 12時) (レス) id: cce959435c (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続編楽しみにしてます！そこで提案があります、『怨みのバレンタイン』で日頃の感謝を込めて蛇王カイラにチョコを作って贈るっていうのはどうですか？ (2019年2月15日 1時) (レス) id: 6222c85396 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - はい！これからも楽しみにしてます！ (2019年2月10日 18時) (レス) id: c20dfe3b9e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - ミアさん» お話は大体まとめて更新することが多いので、時間はかかりますがお待ちいただくとありがたいです。これからもよろしくお願いします^_^ (2019年2月10日 13時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいな | 作成日時：2019年1月7日 21時
