281話 酒呑童子降臨 ページ22
*
鬼の姿に変化したハルヤ。
お供をしていた洞潔は彼をこう呼んだ。
洞潔「酒呑童子様!」
その言葉にナツメ達は驚愕する。
アキノリ「何だって!」
ナツメ「酒呑くんが酒呑童子だったなんて!」
酒呑 ハルヤという人間になりすましナツメと怜奈のクラスに溶け込んでいた。
怜奈「…やっぱり……騙して…たの?」
今までクラスメイトとして接してくれてたのも。
全部、全部が嘘だったの。
怜奈「もしそうなら、私に術をかけたのもあなたなんでしょ?」
オババの推測だと、酒呑童子を含めた関わりが強い妖怪の妖気を探知する彼女の能力をブロックする為に術をかけたのは酒呑童子本人だと言っていた。
つまりハルヤがあの時の放課後、怜奈の頭にそっと手を置いたのは術をかける為だったのだ。
怜奈「私に術をかけたのも、トウマくんと私を海に落としたのも…全部私達を排除する為だったの?
私といるのが……そんなに嫌だったの!?」
ハルヤ「怜奈さ…」
《 パシッ!
怜奈に手を伸ばそうとした瞬間、彼女は手を振り払った。
怜奈「…嘘つき………大っ嫌い…」
ポロポロと涙を落としながら彼女はフルフルと首を横に動かした。
本当は認めたくない。
でも、気持ちより体が先に彼を拒んでしまった。
口が勝手に動いてしまった。
酒呑童子「……」
悲しみに暮れている彼女を見る。
そして彼は再び女郎蜘蛛に目を向けた。
酒呑童子「……すぐに終わらせます」
そう言うと彼は洞潔と共に女郎蜘蛛の元に歩み寄っていった。
そんな酒呑童子の後ろ姿を、彼女はただ見つめているしかなかったのだ。
怜奈「……私…バカみたいじゃない」
ギュッと拳を握りしめ、怜奈はこぼれ落ちる涙を拭った。
しかし先ほど彼は自分を助けてくれた。
その理由が分からない。
怜奈は女郎蜘蛛に戦いを挑む酒呑童子達の姿を瞳に映した。
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れいな(プロフ) - ミアさん» リクエストいただきありがとうございます^_^今後の展開とともに検討してみたいと思います。夢主がカイラを好きになったという展開があれば2人の関係が進展してるみたいでいいですよね^_^皆さまにとって良い作品になるように考えさせていただきますね^_^ (2019年2月19日 23時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続き。それにカイラとの婚儀のことも気になります! (2019年2月15日 12時) (レス) id: cce959435c (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続編楽しみにしてます!そこで提案があります、『怨みのバレンタイン』で日頃の感謝を込めて蛇王カイラにチョコを作って贈るっていうのはどうですか? (2019年2月15日 1時) (レス) id: 6222c85396 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - はい!これからも楽しみにしてます! (2019年2月10日 18時) (レス) id: c20dfe3b9e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - ミアさん» お話は大体まとめて更新することが多いので、時間はかかりますがお待ちいただくとありがたいです。これからもよろしくお願いします^_^ (2019年2月10日 13時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れいな | 作成日時:2019年1月7日 21時