274話 青い怒り ページ15
＊
女郎蜘蛛「この女郎蜘蛛様には向かったことを、後悔しながらあの世に行くといいさ！」
せせら笑う女郎蜘蛛。
しかし、その笑いを止める者が現れた。
怜奈「《 ねぇ 》」
ツカツカと歩み寄り彼女は女郎蜘蛛を見上げた。
ナツメ「怜奈ちゃん…？」
女郎蜘蛛に話しかけた怜奈の後ろ姿をナツメ達はジッと見つめる。
女郎蜘蛛「またお前かい。
てっきりその小娘の中で怯えてるのかと思ったよ」
ニヤリと口角を上げた女郎蜘蛛は、怜奈の手首に蜘蛛の糸を巻きつけ引っ張り上げた。
女郎蜘蛛は辺りに蜘蛛の巣を張り、そこに怜奈を立たせた。
女郎蜘蛛「また私と楽しくお話ししてくれるのかい？
それとも、歌でも歌ってくれるのかねぇ」
ククク、と頬を手に当てて怜奈を見つめる。
しかし動揺するどころか首をコテンと傾けながら手のひらを差し出した。
怜奈「《 ケースケくんを解放して？
大切な友達なの 》」
その言葉に女郎蜘蛛は少し目を見開く。
アキノリ「一体何を話してるんだ…」
ナツメ「怜奈ちゃん…」
女郎蜘蛛に攫われた怜奈を心配そうに見上げる。
一瞬チラリと下にいるナツメ達を見るが、怜奈は再び女郎蜘蛛に目を向けた。
女郎蜘蛛「お前の頼みでもコイツを返すわけにはいかないよ」
その言葉を聞くと怜奈は目をパチパチと瞬きさせた。
怜奈「《 …じゃあ交渉はしない。
今すぐケースケくんを返して 》」
子犬のようなまん丸な瞳の彼女だったが、急に表情を一変させ鋭い目つきで睨みつけた。
しかし女郎蜘蛛は自分からしたら小さな小人のような彼女を見下した。
女郎蜘蛛「なんで私がお前の命令なんかに…
怜奈「《 返して 》」
怜奈はギランと青い瞳と黄色い瞳を光らせた。
その圧に女郎蜘蛛は一瞬目を見開いた。
怜奈「《 あなたはハルヤくん達が言っている姫という存在になりすまして彼らを騙した。
あなたは私の望みを叶える為の鍵である阿修羅や不動明王の力を奪った。
これは許してはおけない 》」
目を細めながら彼女は女郎蜘蛛に対抗する。
すると女郎蜘蛛は怒り任せに声を荒げた。
女郎蜘蛛「一体何なんだいお前は！」
女郎蜘蛛自身も誰も彼女が何者であるかはわからない。
しかし今わかることは、
彼女はいつもの怜奈ではないということだけ。
それに気づかないナツメ達は女郎蜘蛛に捕まった怜奈をただ見ているしかなかった。
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れいな(プロフ) - ミアさん» リクエストいただきありがとうございます^_^今後の展開とともに検討してみたいと思います。夢主がカイラを好きになったという展開があれば2人の関係が進展してるみたいでいいですよね^_^皆さまにとって良い作品になるように考えさせていただきますね^_^ (2019年2月19日 23時) (
レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続き。それにカイラとの婚儀のことも気になります！ (2019年2月15日 12時) (レス) id: cce959435c (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続編楽しみにしてます！そこで提案があります、『怨みのバレンタイン』で日頃の感謝を込めて蛇王カイラにチョコを作って贈るっていうのはどうですか？ (2019年2月15日 1時) (レス) id: 6222c85396 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - はい！これからも楽しみにしてます！ (2019年2月10日 18時) (レス) id: c20dfe3b9e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - ミアさん» お話は大体まとめて更新することが多いので、時間はかかりますがお待ちいただくとありがたいです。これからもよろしくお願いします^_^ (2019年2月10日 13時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいな | 作成日時：2019年1月7日 21時
