227話 変幻 ページ9
＊
アキノリ「そんなことどうでもいいからさ！」
オババ「どうでもいいとはなんじゃ！」
今日は妙に機嫌がいいアキノリ。
アヤメがいなかったら、いつもは魂が抜けたような顔になるにもかかわらず、何か嬉しい知らせでもあったのだろうか。
すると彼は先ほどから手に持っていた1枚の写真をオババに差し出した。
アキノリ「この子誰？」
少し古びた写真には可愛らしい巫女さんの姿が映し出されていた。
怜奈は立ち上がるとオババとアキノリの輪に混ざった。
怜奈「アキノリくんも可愛い子には目がないね」
しかし、その写真の少女はアヤメに勝るほど可憐な姿をしていた。
アキノリが目を奪われるのも無理はないだろう。
その写真の少女に対してオババはこう答えた。
オババ「わしじゃよ」
アキノリ「ん？」
今なんと言った？とでも言うように聞き返す。
するとオババは間違いなくこう答えた。
オババ「じゃから、若い頃のわし」
その直後、アキノリの体は石化するようにヒビを立てた。
アキノリ「エェェエエエッ！！」
今まで叫んだことのないほどの大声に怜奈はビクッと肩を揺らす。
相当ショックだったのか、幻獣を呼んでないのにもかかわらず彼は枯れた植物のようにしおれていた。
怜奈「おーい、アキノリくん。
……大丈夫ですか〜？」
チョンチョンと彼の頭を突くがピクリとも動かない。
アキノリの手からオババの若かりし頃の写真が落ちるとナツメ達は一斉にその写真を見た。
ナツメ「あ、可愛い！」
そのオババの写真に対して、隣にいたトウマは真剣な表情で呟いた。
トウマ「そんなバカな…。
骨格から変わってるじゃないか…」
怜奈「私も同じこと思った。
こんなの宇宙人に身体を改造されない限り、そうそうなれるものじゃない…」
トウマに同感するようにコクリと首を縦に振る。
オババ「何か言ったかのぉ？」
トウマ、怜奈「「 いえ、別に… 」」
口を滑らせてしまったトウマと怜奈は慌てて話をそらした。
その一方、アキノリはしおれた身体をジリジリと動かして呟いた。
アキノリ「あの美少女がどうしてオババなんて生き物に…」
彼の呟きに対してオババは「そりゃ歳を食ったからじゃ！」と声を上げた。
歳を食ったとはいえ、姿も形も面影も、何もかもが違う。
まさに人間が起こす奇跡といえよう。
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れいな(プロフ) - sweetメロンさん» ありがとうございます^_^まだまだ拙いところもありますが応援よろしくお願いします！ (2019年1月7日 22時) (
レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
sweetメロン - とても面白いです！はまりました！更新頑張って下さい！ (2019年1月7日 14時) (レス) id: f91e96a353 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - ミアさん» 教えてくださりありがとうございます^_^助かりました！ (2019年1月3日 21時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 256話に『糸』が『意図』になっていますよ。 (2019年1月3日 21時) (レス) id: 3c04b56287 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - お願いします。自分的にその方がバランスがとれるので。 (2019年1月2日 19時) (レス) id: 3c04b56287 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいな | 作成日時：2018年12月30日 22時
