番外編 形カップル ページ7
＊
遡ること十数秒前。
姫に豹変したアヤメは街を歩いて自分の捜し求めている伝説の男を探す。
そのアヤメを守るようにハルヤは彼女の後ろをゆっくりと歩いていた。
その直後アヤメの視界に入るようにオロチと怜奈が乗ったバイクが通り過ぎる。
アヤメ「《 今の、ちょっと美味しそうだったわね…》」
アヤメは目を細めながらバイクに乗っていたオロチに目を向ける。
オロチもアヤメの中ではイケメンの部類に入るのかもしれない。
アヤメの要望に応えるようにハルヤは赤信号で止まったオロチのバイクを呼び止める。
ハルヤ「そこのバイク！
話がある！」
声のする方を向く怜奈とオロチ。
ハルヤ達と怜奈達の時間がピタリと重なった。
怜奈「ハルヤくん…！
遊園地といい、また会ったね」
怜奈はハルヤに目を向けるとニコッと笑いかけた。
ハルヤ「あの、怜奈さん…。
そ、その男は…愛人か何かでしょうか…？」
ハルヤが慕っていた怜奈が、よりにもよってバイクで2人乗りをしていた。
しかも、ピタリとオロチの腰に手を回しているではないか。
カップルのような仕草にハルヤはヒクヒクと頬を引きつらせる。
すると彼女は苦笑しながら片手を軽く振った。
怜奈「違う違う、この人は知り合いで送ってもらってるだけ」
ハルヤの盛大な勘違いに怜奈は少し呆れ顔になりながら彼に目を向けた。
ハルヤ「そうだったんですね。
な、なら良かった…」
( 危うく運転している奴をバイクごと消し去るところだった… )と、胸をなでおろすと怜奈が抱え込んでいるドッグフードに目を向ける。
ハルヤ「そのドッグフードを私の上着と交換してくれないか？」
ハルヤの要望に怜奈はオロチを見上げる。
怜奈「どうするの…？」
「…どうしてもと言うのなら仕方ない。
また買えばいいしな」
渋々ハルヤにドッグフードと上着を交換すると、オロチは再びバイクを走らせた。
怜奈 ( ハルヤくん、犬飼ってるのかな。
なんか意外… )
＊
その一方、ドッグフードを手に入れたハルヤはすぐさまアヤメのもとに向かう。
ハルヤ「国産ビーフエキス配合でございます」
召し上がってくださいとでも言うように彼はアヤメにドッグフードを差し出した。
アヤメが食べたかったのはオロチであってドッグフードではないのだ。
アヤメ「《 ……バカなの？ 》」
また彼は的を外したのである。
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れいな(プロフ) - sweetメロンさん» ありがとうございます^_^まだまだ拙いところもありますが応援よろしくお願いします！ (2019年1月7日 22時) (
レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
sweetメロン - とても面白いです！はまりました！更新頑張って下さい！ (2019年1月7日 14時) (レス) id: f91e96a353 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - ミアさん» 教えてくださりありがとうございます^_^助かりました！ (2019年1月3日 21時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 256話に『糸』が『意図』になっていますよ。 (2019年1月3日 21時) (レス) id: 3c04b56287 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - お願いします。自分的にその方がバランスがとれるので。 (2019年1月2日 19時) (レス) id: 3c04b56287 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいな | 作成日時：2018年12月30日 22時
