番外編 序章を告げる音色 ページ38
＊
アヤメ「《 …変な子。
答えに悩むのなら、さっさとその体から出て行けばいいじゃない 》」
声のする方を向くと、アヤメが怜奈達の元に向かって歩み寄ってきた。
するとアヤメは不敵な笑みを浮かべ、怜奈に再び問う。
アヤメ「《 それとも、何か出られない事情でもあるのかしら？ 》」
アヤメの言葉に怜奈は目をまん丸に見開くとプッと吹き出し笑い出した。
アヤメ「《 何がおかしいの？ 》」
彼女の低い声に怜奈は笑いながら涙を拭うとアヤメに向かって口を開いた。
怜奈「《 …出られないんじゃない。
私は…出て行くことができないのよ 》」
ポツリと呟いた彼女は青く輝く瞳を揺らした。
アヤメはつまんなそうな顔をすると、人間のアヤメに戻るために工事現場から降りていった。
＊
怜奈「《 ……ところで、ハルヤくん。
お願いがあるんだけど 》」
話をそらすために、怜奈はクルッとハルヤに視線を変えた。
怜奈「《 ハルヤくんが転校してきたちょっと後に、本来の私にかけた呪い。
確か、あなた達の妖気を感じ取れなくする術だったっけ？
それを解除してくれない？ 》」
「《 威力が強いせいか、こっちの私の体にも影響が出て困ってるの 》」とニコニコと笑顔を作る。
するとハルヤはその笑顔にグッと後ろによろけた。
ハルヤ「わ、わかりまし…
洞潔「主人。
その術を解除してしまったら、我々の正体が本来の怜奈様にバレてしまいます」
洞潔の指摘にハルヤはハッと気づいた。
呪いを解除したら最後、人間に化けているハルヤと島之内の中にある、酒呑童子と洞潔の妖力を見透かされてしまう。
豹変した怜奈にはバレているし、バラしてもデメリットはない。
しかし、本来の彼女にバレてしまってはトウマから妖聖剣を奪うことが困難になるだろう。
ハルヤ「た、大変申しわけありません怜奈様！」
怜奈「《 ……まあ、どうしてもっていうなら仕方ないか。
…我慢するよ 》」
ニコっと微笑すると、ハルヤは怜奈の前で素早く土下座をした。
ハルヤ「そのかわりと言ってはなんですが、私が怜奈様のナイトとして付きっ切りまでお供致します！
何なりとお申し付けください！」
怜奈「《 ハルヤくん…なんかミッチーのキャラと被ってない…？ 》」
怜奈は呆れ顔でハルヤを冷めた目で見つめた。
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れいな(プロフ) - sweetメロンさん» ありがとうございます^_^まだまだ拙いところもありますが応援よろしくお願いします！ (2019年1月7日 22時) (
レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
sweetメロン - とても面白いです！はまりました！更新頑張って下さい！ (2019年1月7日 14時) (レス) id: f91e96a353 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - ミアさん» 教えてくださりありがとうございます^_^助かりました！ (2019年1月3日 21時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 256話に『糸』が『意図』になっていますよ。 (2019年1月3日 21時) (レス) id: 3c04b56287 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - お願いします。自分的にその方がバランスがとれるので。 (2019年1月2日 19時) (レス) id: 3c04b56287 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいな | 作成日時：2018年12月30日 22時
