自分 ページ10
今私は武蔵神社に来ている。これで最後になるのかもな。カランカランと参りをし、階段に腰を下ろして空を見ていた。すると視界の上からヒョコッと万次郎くんが現れた。
「Aなにしてんの？」
『万次郎くん…！いつもびっくりさせる現れ方するねw狙ってるの？』
「別に狙ってやってるんじゃないけどAがビビりなだけ。」
『ふふ、なにそれw私はビビりじゃありませんー』
すると万次郎くんは顔を覗き込んできた。不意に目が合うとその瞳には吸い込まれそうで、早急に目を逸らした。
「なんかあったでしょ、一虎と。」
ｷﾞｸﾘ。なんでわかるんだ。
「一虎、最近Aのこと話さなくなった。Aの話題になると話題変えようとしてくるし。」
『あぁそういう事か。まぁあったよ。』
なに、教えてよと顔を近づけ迫ってくる万次郎くんの顔。
『ちょ、ちょっとストップ、教えるから待って…。』
「ん。じゃ教えて。はーやーくー。」
万次郎くんに事を話した。
私が殺人鬼の娘で、一虎とは血が繋がっていない。そしてそのことを一虎は知らない。お父さんとお母さんに一虎に会って欲しくないと頼まれ、一虎を突き放したこと。
「それ、いつ知ったの。」
『1ヶ月も経ってない。』
え、この1ヶ月でそんなことがあったんだ。と驚きの声を隠せない様子。
「Aは一虎のことどう思ってる？弟と思ってる？」
『…。ううん。多分私は1人の男の子として一虎のことが好きだと思う。いや好きだよ。すごく。』
「……。はーーー、じゃ俺はその間に入れねぇじゃん。」
もー最悪ー。と軽いノリでよく分からないことを言う万次郎くん。私が頭にはてなマークを浮かべていると、
「俺Aのこと好きだ。恋愛的にね。でも2人の間に入れねぇーから。諦めるよ。」
『え。…ごめんね。』
ん、いいよ。と私の左目から零れ落ちる1粒の涙をすくい上げた。
「俺はその問題はAが決めることだと思うけど、殺人鬼の娘でも、AはAじゃん。それは一生変わんねぇよ。」
『そう…だよね…！私一虎とちゃんと話さなくちゃ。ありがとね、万次郎くん！じゃあね！』
ハァハァと息を切らしながら走った。
私たちの日常の一部のあの場所へ。
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あんず - 一虎あああああああああ (2021年11月6日 17時) (
レス) @page24 id: 4439453481 (このIDを非表示/違反報告)
いふふぁん(プロフ) - 一虎しか勝たんさん» どーぞお呼び下さいっ！一虎しか勝たんはマジで分かりますww (2021年10月19日 21時) (レス) id: 0846e920cc (このIDを非表示/違反報告)
一虎しか勝たん - んーいふふぁんさん神とお呼びしてもよろしいでしょうか？ (2021年10月19日 20時) (レス) @page24 id: acf5fa610c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いふふぁん | 作成日時：2021年10月11日 20時
