拒否 ページ19
2年後 2005年
ピピピッ…
ナースコールを押す。私は今起きたらしい。何があったかは覚えてる。最後に突き飛ばした時の一虎の顔。車のライトが近づいてくる時の恐怖感。体の芯まで伝わる車と塀に挟まれた時の衝動。
最初は見知らぬ天井で混乱したがこれまでのことを思い出すと、病院か…と自分の頭の中で解決した。
「羽宮さんっ！」
医療関係者の人たちが慌てふためいてあちらこちらと行き来している。目にライトを当てられたり、名前を言ってくださいと確認を取られ、リハビリの説明も受け看護師さんが離れようとしたところで聞く。
『すみません、私ってどれくらい眠ってました？』
「2年いかないくらいですね。もうちょっとで2年経ちます。」
『え…あ、ありがとうございます。』
心底驚いた。約2年、眠っていた。それより私は気がかりなことがあった。一虎だ。今はどこにいるんだろう。すごく心配をかけてしまっただろうか。看護師さんに電話を貸してもらって一虎に電話をした。でもかかることは無かった。仕方が無いので母と万次郎くんに連絡をした。2人は私が声を発すると同時に声も出ないくらい驚いていた。
母はすぐに来てくれて、着替えやら果物やら持ってきてくれた。
万次郎くんは4人を連れて来てくれた。もちろん最初は気まずさがあったが、母とも仲がいいらしく結構盛り上がった。母はこれから用事があるといい帰って行った。そしてまた6人で話が絶えなかった。しかし、また沈黙に変わった。私が質問をしたからだ。
『一虎呼んだりできる？連絡したんだけど繋がらなくて。』
「「「「「……」」」」」
不審な沈黙。誰も目を合わさず下を向いて辛そうに顔を歪めている。
沈黙を破ったのは圭介くん。
「あいつは…一虎は…。ネンショーにいる。」
重い、重い言葉だった。
『…は…？一虎が少年院に…？え？な、なんで！？』
「人を殺したんだ…。」
人を…殺した…？想像していた犯罪よりももっと悪いことで少年院に送られたという。しかも、私の仇。もっとショックが大きくなった。私なんかのために一虎は少年院に行ってしまったのだ。
「今の一虎には近づかない方がいい。」
そう言ったのは万次郎くんで、私の目をまっすぐ見て周りが「おい、それは…」と口ごもっていても万次郎くんだけはまっすぐ私を見ていた。
「一虎が、少年院に行ったのはAのせいだって。Aを殺すって言ってる。今の一虎は危険だ。」
それでも一虎が好き。それはずっと変わらない。
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あんず - 一虎あああああああああ (2021年11月6日 17時) (
レス) @page24 id: 4439453481 (このIDを非表示/違反報告)
いふふぁん(プロフ) - 一虎しか勝たんさん» どーぞお呼び下さいっ！一虎しか勝たんはマジで分かりますww (2021年10月19日 21時) (レス) id: 0846e920cc (このIDを非表示/違反報告)
一虎しか勝たん - んーいふふぁんさん神とお呼びしてもよろしいでしょうか？ (2021年10月19日 20時) (レス) @page24 id: acf5fa610c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いふふぁん | 作成日時：2021年10月11日 20時
