初めての恋を貴方に捧ぐ

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波瑠「もうすぐか〜。阿部くんの留学。」



『そうだね…』


付き合ってまだ1ヶ月しか経ってないけど
あと1週間で亮平は留学へ飛び立つ





留学って言っても半年。帰ってくる頃には進級していて受験生になってる


ただ半年って長いんだよなぁ…



波瑠「大丈夫だよ。阿部くんなら。」


選択授業終わりの帰り道。
こんな時にしか波瑠と話せない。

波瑠もお忙しそうなので…。



『え、何も心配してないよ』



波瑠「うそつけ、顔に書いてる」


『波瑠、あんたエスパー系の仕事についたら？』


波瑠「なんだよ。それ。」


だって波瑠の読み当たってるんだもん。


心配というか。不安というか。

だって留学に行くのはもちろん亮平だけじゃなくて、他のクラスの子もちらほら行くし寮に泊まるみたいなんだけど。


そこで恋に落ちたら〜？なんて考えてないと言われれば嘘になる。



でも亮平がそんなことするはずないし。


そんなモヤモヤが私の頭をぐるぐると駆け巡る


波瑠「とりあえず、存分にいまは阿部くんに甘えなよ。」

『うーん…』


けど今更甘えるなんて言ったってどうしたらいいかもわかんないし。


それに亮平はいま留学に向けて勉強してるから…




迷惑をかけるようなことはしたくないしわがままもできる限り言いたくない。



でもやっぱり…




『寂しいなぁ…』




彼が隣に居なくなる生活がこれから訪れようとしてると思うと不安で仕方がない

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