初めての恋を貴方に捧ぐ

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波瑠「やっぱり納得できない！ねぇ、阿部くんに怒っていい？！」



『しつこいよ？もうすぐお風呂沸いちゃうんだから！』


ホテルに戻ればさっきからずっとこのやりとりの繰り返し


服装のことを触れられなかったのはあのことがあったから仕方ないし悲しいけどしょうがないこと。

何度もそう波瑠に言ってるんだけどな。

波瑠「でも佐久間くんは触れてくれたよ？」


『それはそうだけど…亮平は人前でそういうのは嫌がる人だし…』


波瑠「だめ！納得いかない！部屋番号教えて！」


『もう〜！てか私亮平の部屋番号知らないし、第一男子フロアと女子フロア別れてるのは過去にトラブルがあったからって言ってたじゃん。先生にバレたらもうどうなるかわかんないよ？』



昔私の高校で修学旅行中にホテル時に男女の間で揉めたことが何回かあったらしくって。内容は知らないんだけど結構大事になってからこの数年は男女フロアが別で、行き来することは禁止されてるらしい。


見回りの先生もいるし。


波瑠「んー！！もう！わかったよ！」


そう言ってはちょうどお風呂が沸いた

私がお風呂入ってる間にどっか行きそうだったから無理やり波瑠を、お風呂に入れる



『私だって…ちゃんと見て欲しかったよ…』



さっくんに気づいてもらえたことは嬉しかったけど言って欲しい相手が不機嫌なんじゃなんとも…ね…


なんて思ってたら

波瑠「A！」


お風呂場からそう声が聞こえた

『なに！どしたの！？』


慌てて扉を開ければお風呂上がりの波瑠が「翔太に化粧水貸したまんまだった！」


『ねぇ、びっくりさせないでよ。 そんな大声出さないといけないこと？！』


波瑠「当たり前じゃない！あれ高かったんだから！ねぇ、取りに行ってきてくれない？」

『え！私が？！私のかすよ…』


波瑠「やだやだ！あれがいいの！私もうお風呂入っちゃうし…お願い！」


『もう…！翔太くんの部屋番号は？どこ？』


波瑠「まって、連絡してる！…いま阿部くんの部屋でゲームしてるらしい！からお願い！」


よりにもよって亮平の部屋って…



波瑠「翔太に持ってきてもらうように頼むから！
安心して！もう阿部野郎にこの可愛い姿見せてやんないから！」



『はいはい、わかったよ』

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