数原くんの最後の恋人 (ページ4)

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Aside

ハ『A、ついてきてくれてありがとね♡おかげでグッズも買えたし、満足満足！』

「いーえ。それにしても、意外だったなぁ。ハルちゃんあーいう人タイプなんだ」

ハルちゃんについていった帰り道、
笑顔で店の袋を持つ彼女に思わず尋ねる。

ハ『何よ意外ってー。あのね、一回ジェネの曲聞いてみて！』

「ジェネか、、あんまり聞いたことないかも。聞いてみよっかな」

うんうん、と頷いてくれて
明日の講義の話と、バイトの先輩の話をちょっとして
ハルちゃんと別れた。

「いらっしゃいませー！二名様でよろしいでしょうか？」

ここが私のバイト先。
結構人気の焼肉屋さんで、値段もそこそこだから
お客さんは社会人がほとんど。

"Aちゃーんっ、5番テーブルよろしく！"

"Aっ！追加料金お客様にお伝えして！"

ここでは最年少だから
とにかく先輩の指示に従って、走り回ってる。

でも、お客さんの笑顔を見れると嬉しいし
お肉大好きだから、それに携われるバイトを出来ることが幸せ。

忙しい方が俄然働く気も湧いてくる訳で。

"すいません、注文いいですか？"

だから、いそいそと歩いていた私を呼び止めたその人が
昼間、ハルちゃんが話していたサングラスの人だってことに
瞬時に気付くことは出来なかったの。