数原くんの最後の恋人 (ページ18)

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龍友side

龍『、、大丈夫？涙止まった？』

「っ、はい、すみませっ、、ぐずっ、」

龍『止まってへんやん笑、慌てらんでええから。な？』

小さな長椅子に少し間を空けて座り
タオルで必死に涙を拭く彼女。

そのちっちゃい頭をぽん、ぽんと軽く撫でる。

、、なんか、こんな優しい気持ちなれたの、久しぶりやな。

ガチャっ

"っあ、お、お客様、すみませんでしたご迷惑を、、"

探してくれていたのか、少し息が上がってる店長さん。
僕らのこの光景に驚いてて。

丁度そのタイミングで、僕のポケットから携帯がピコン、と鳴る。

龍『、、すいません、僕そろそろ行かんとあかんのですけど
彼女、もう少しゆっくりさせてあげて下さい。』

"あ、は、はい！あの、こんなもので申し訳ないのですが
こちら7人様で是非今度お使いくだされば、、"

龍『えっ、いいんすか、これ、、ってか、7人って、』

"お客様のことは勿論存じ上げております。
改めまして、貴方様のような方にこのような大変ご迷惑をかけてしまいましたこと
心より深くお詫び申し上げます。"

律儀な店長さんが
勝手に巻き込まれただけの僕が、7人分の食事券をくれた。

龍『では、僕はこれで、、』

今回の食事代はメンバーからの奢りってことでね。笑

立ち上がり、彼女を振り返ると
タオルから顔を上げて僕を見つめていた。

、、潤んだ瞳が、僕の心臓を少し高鳴らせた。

「本当に、すみませんでした、、ありがとうございました！」

龍『どういたしまして。、、じゃあお詫びとして、一個だけ質問答えてくれへん？』

「、答えられることなら、何でも、、」

ちょっぴり戸惑ってる君、でも、きっと心が強い君。
なんだか、もっと知りたいとか、クサイこと思ってしまったんや。

龍『君の名前、教えて。』