数原くんの最後の恋人 (ページ12)

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Aside

龍『すいません、勝手に知らないもんやと思ってて、笑』

「いえ、その、こちらこそ、、」

どんな反応をしていいのか分からなくて
ひたすら俯いて頭を下げる体制。

すると、少しキャップを深めに被り直して彼は言った。

龍『、、メンバーのこととかは知ってたり、、』

「一応、全員存じ上げてます、、」

そっかそっか、と頷いて
またキャップのつばの部分を触って斜め下を見つめている。

龍『あの、ちなみに、』

"Aちゃん！？何してんの、8番テーブルのお客さん店員が来ないってカンカンよ！？"

何かを、言いかけたその時
大きな彼の後ろから鬼の形相で走ってくる先輩が見えて。

反射的に彼を元の個室へ押し込むように入れてしまった。

龍『え、ちょっ、！』

「お客様失礼致します！」

普段のお客様と同じように接客。
万が一GENERATIONSがこの店に居るって知られたら
大騒ぎになっちゃうよね、、

「大変お待たせしてすみませんでした！ご注文を、」

"ちっ、おせーんだよ、こっちが何分待ったと思ってんだよ"

よりによってまた柄の悪そうなお客さん。

あぁ、やってしまった。