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「、、、で、なんで俺がこんなカッコせなあかんねん!!」
「しっ!シャオロン、お前の気持ちも分からんでもないけどそろそろ予定の時間なってまうから!」
「、、、くっそっ」
ロボロ君の言葉にシャオロン君は服の裾を握ってわなわなと拳を震わしていた。
_____
「彼女役?」
「え、でもこの部に女の子は東條さんしか、、、」
『え、私っ?』
「、、、いや、待ってくれ」
そう言った真剣な面持ちのゾム君の言葉に皆が顔を寄せ合う。
「ええか?ストーカーっちゅー事はその対象と恋仲におる奴に危害を加える可能性が高い。そんな危険な立場に東條さんを立たせるん、俺は反対や」
『でも、相手は女の子ですし』
「同性やからって侮っとったらいつかやられますよ」
『わっ、わかりました』
私は初めて感じた彼の圧に耐え切れなかった。
「その意見には賛同するけど、東條さんが無理ならどうするつもりなの?」
「ふーーんっ!俺に考えがあるんだぜ!」
いひひという悪戯な笑い声を零すゾムさんに嫌な予感しかせーへんねんけど、、、
_____
で、その犠牲者として選ばれたのがシャオロン君。
いつもはカッコよくセットしとる短髪の上からボブヘアのウィッグを被ってみれば、見た目だけで言えば中性的な顔立ちの彼はもはやただの身長高めの女の子や。
声と、野球部って事もあって体格も完全に男の子やから、声は趣味が高じて作ったというロボロ君お手製のインカムを通じて私が出し、シャオロン君がそれに合わせて口を動かし、体格は上着や足が出ないロング丈のスカートにして誤魔化している。
そしてシャオロン君と依頼者である中田君の動向をこないだ中田君から話を聞いた面子+ロボロ君で見守る事になった。
ロボロ君はインカムの調整とかも含めた意味で来て貰ってるけど、あんまり大所帯になっても迷惑やから、他の面々はお休み。
「ごめんっ待たせちゃった?」
『[ううん私も今来たとこやから大丈夫っ!]』
「ありがとう。じゃあ、行こっか」
『[うん!]』
デキる彼氏の言動な中田君と私の声に合わせて動くシャオロン君。そして、、、
「、、、ブッッッッ!ふははははは!ww」
「ひいい!wシャオロンちゃんと女っぽい動きしてて草ぁwww」
ゾムとロボロを筆頭に見守り隊の男共は静かに見守る気があるんかないんか抱えて笑い転げとる。ほんまにごめん、シャオロン君、、、
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黒翠(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます!この作品に出会って下さったということに、感謝の気持ちで胸いっぱいです。お優しいコメントをありがとうございます! (2023年3月14日 0時) (レス) @page40 id: 73723415d9 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - コメント失礼します。この小説面白いです。黒翠さん、素敵な作品をありがとうございます (2023年3月13日 21時) (レス) @page39 id: e066df4934 (このIDを非表示/違反報告)
黒翠(プロフ) - リリィさん» コメントありがとうございます!嬉しい限りです!そのお言葉で更新頑張れますありがとうございます!! (2022年2月22日 0時) (レス) id: 73723415d9 (このIDを非表示/違反報告)
リリィ - とても面白くて続きが楽しみです! (2022年2月21日 21時) (レス) @page6 id: 74ae9aa626 (このIDを非表示/違反報告)
黒翠(プロフ) - 露助さん» いえいえそんな!いつもコメントありがとうございます!頑張れます〜!(書いてる私自身も思ってます^^;) (2022年2月16日 22時) (レス) id: 73723415d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒翠 | 作成日時:2022年2月8日 0時