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「お待たせ、」
「ううん、俺もいま来たとこ」
ど定番な返しをすれば
そわりその目が振れるから
こっちもそれが移っちゃって
落ち着いたばっかだった鼓動が
またすぐドタバタ顔を出す
「あれ、髪切った？」
「あ、うん。ちょっとだけ」
よく気付いたね、なんて
毛先で跳ねる俯く手
「似合ってる」
上げられた眼がパチリ合って
「ありがとう、」
何度もそれを遮る瞼が
熱を耳へと集めさせるから
「行こっか、」
「うん」
可愛い、なんて
結局飲み込んだ本音が
こっそりまた口を緩ます
や。だってさぁ、
軽いヤツとか、チャラいヤツって
そんなん思われたらやだし
それに
なんてったって
前に1回泊まっちゃってるから
めちゃくちゃ慎重にいかないと
軽すぎるヤツで終わりそう
ヘタしたら良い人止まりにもなれない
から、それは困るわけで
「今日めっちゃ寒いな」
結局あまりに無難な話題
「うん、寒い。起きれないかと思った」
「布団から出れないよな」
「出れない出れない、布団ごと動きたいよね」
「布団着れたら最高やない？」
「それいい！それなら布団出れるかも」
それでもつまんないはずがなくて
下げれば当たって逸れる眼に
緩みきってた唇を舐める
「紫耀くん、よくそれするよね」
「え、それって？」
「唇。ペロって」
伸びた手が口元に打つかって
あぁ、って落っこちた声に
隣の肩がふるり揺れて
「それはあるかも」
「自覚あるんだ」
「舐めるってか、噛むクセは自覚してたけど」
「あー、あるね。見たことある」
そうやってニヤリ見上げられたら
俺のクセとか気付けるくらいに
ちゃんと見てくれてたんや、って
ちょっと
自惚れかけるから
「Aちゃんもさ、クセあるよね」
そういやよく見る仕草やな、って
するりくぐらす指先で
揺らされる髪を浮かばせながら
「え、なんかあるっけ」
「髪の毛。指でスってするでしょ」
ちゃっかり応戦してみれば
あー、って伸ばす息の後で
落ちる目が俺とおんなじだから
やっぱり自惚れかけちゃって
見事に作戦失敗
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ふとん(プロフ) - みあさん» みあさん、はじめまして。嬉しいお言葉をありがとうございます…！マイペースな更新でしたが、楽しんで頂けたこと、また読み返したいと思って頂けたこと、本当に嬉しいです。ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました！ (2018年11月14日 16時) (
レス) id: f2078b86a0 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 初めまして、完結おめでとうございます...！ふとんさんの、暖かくて繊細な文章の綴りが本当に大好きで 毎回更新がとっても楽しみでした。大好きな作品なのでまた初めから読み返そうと思っております、これからも更新、新作共に楽しみにしております〜！ (2018年11月9日 1時) (レス) id: 82b4897c45 (このIDを非表示/違反報告)
ふとん(プロフ) - ぴちさん» ぴちさん、ありがとうございます！！楽しく描いているので、そこに引き込むことができているならば私としてもとっても嬉しいです。これからも頑張りますので、お付き合いいただければ幸いです。 (2018年5月31日 21時) (レス) id: f2078b86a0 (このIDを非表示/違反報告)
ぴち(プロフ) - 控えめに行って天才すぎます！！読んでいてどんどん引き込まれました。これからも応援してます！ (2018年5月27日 4時) (レス) id: 677cdd452a (このIDを非表示/違反報告)
ふとん(プロフ) - ぷ にさん» ぷ にさん、はじめまして！一気読み嬉しいです、ありがとうございます！たくさん思いを込めているので、有り難いお言葉を戴けて嬉しいです。また最後まで頑張りますので、お付き合い頂ければ幸いです。 (2018年2月15日 21時) (レス) id: f2078b86a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふとん
| 作成日時：2018年2月13日 18時
