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ごめんね、お風呂入ってた、って
画面に浮かび上がる文字に
既読つけちゃったはいいものの
どうしよ、
なんも思いつかない
背中ごと飛び乗るベッドで
寝っ転がって掲げるスマホに
打つかっては返るため息
うぁー。……もっかい掛けちゃう？
ほら、こんなんじゃキリないし
どうせ文字打つの苦手だし
なんて
ゴロリうつ伏せに回って
言い訳で声を繋げれば
「もしもし、」
いつだってちょっとだけ揺らぐ
電話に応えたひとことめ
「ごめん、いま平気だった？」
「うん、大丈夫」
どうしたの？、って続く音は
もうしっかり張られちゃってて
当たり前に話せちゃうから
「岸くんたちといたらさ、」
そのうち電話も慣れちゃって
すんなり応えちゃうのかなぁなんて
こっそりしみじみしてみたり
「なんか、話したくなっちゃった」
「あ。それ、なんか分かるかも」
あー、やばいな
振れる息がくすぐったくて
緩んだままにやけちゃうから
起きてあぐらにする脚に
掴んだ枕を挟み込む
「ふたり、ドマーニ来たんでしょ？」
「そそ。海人にさ、来てるよーって言われて」
「あぁ、少女マンガの海人くん？」
「そうそう、少女マンガの海人くん。で、3人でメシ行ってきた」
「ほんと仲良いんだね」
まあね、なんて返してみれば
気付く上がってた唇を
撫でては顎まで落ちる指
「紫耀くん、お酒飲んだ？」
「や？飲んでないよ？」
「そっか。酔ってるのかと思った」
「えぇ？」
マジ？、って首ごと上がる声に
なんだかご機嫌な向こう側は
愉しげな相槌を打って
「だって。なんかフワフワしてるから」
「えー？俺、フワフワしてる？」
「今はしてない。さっきはしてた」
ふたり揃って傾げては
まあいっか、に落ち着くのが
カップルっぽくてついニヤリ
「そういやAちゃんは？」
「ん？お酒？」
「そ、お酒。飲んできたの？」
ちょっと飲んだよ、って返る声に
いまさら追いついた頭が
呻くため息をこぼして
「……飲まないほうがよかった？」
「へ？あ、や、ううん、ちがくて」
浮かびそうにない誤魔化しに
観念して舐めとった唇
「今、ちゃん付けしてたなぁって。それだけ」
「あー……。ふふ、そっか」
ならよかった、なんて声が
気持ちばっかり引っ張るから
伸ばせやしない手の代わりに
昇る鼓動が打つかるだけ
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ふとん(プロフ) - みあさん» みあさん、はじめまして。嬉しいお言葉をありがとうございます…！マイペースな更新でしたが、楽しんで頂けたこと、また読み返したいと思って頂けたこと、本当に嬉しいです。ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました！ (2018年11月14日 16時) (
レス) id: f2078b86a0 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 初めまして、完結おめでとうございます...！ふとんさんの、暖かくて繊細な文章の綴りが本当に大好きで 毎回更新がとっても楽しみでした。大好きな作品なのでまた初めから読み返そうと思っております、これからも更新、新作共に楽しみにしております〜！ (2018年11月9日 1時) (レス) id: 82b4897c45 (このIDを非表示/違反報告)
ふとん(プロフ) - ぴちさん» ぴちさん、ありがとうございます！！楽しく描いているので、そこに引き込むことができているならば私としてもとっても嬉しいです。これからも頑張りますので、お付き合いいただければ幸いです。 (2018年5月31日 21時) (レス) id: f2078b86a0 (このIDを非表示/違反報告)
ぴち(プロフ) - 控えめに行って天才すぎます！！読んでいてどんどん引き込まれました。これからも応援してます！ (2018年5月27日 4時) (レス) id: 677cdd452a (このIDを非表示/違反報告)
ふとん(プロフ) - ぷ にさん» ぷ にさん、はじめまして！一気読み嬉しいです、ありがとうございます！たくさん思いを込めているので、有り難いお言葉を戴けて嬉しいです。また最後まで頑張りますので、お付き合い頂ければ幸いです。 (2018年2月15日 21時) (レス) id: f2078b86a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふとん
| 作成日時：2018年2月13日 18時
