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「よし！」
「お。どした？」
舐めとる唇を開けば
岸くんはパチパチ瞬いて
「両想い目指してちゃんと頑張る」
「もうなってると思うけどなぁ？」
出たよ、勝者の余裕
「安全枠から茶化さんといて」
「茶化してないって」
「茶化してよ」
「え、は？」
溜まらないお腹が鳴るから
とりあえずご飯ものを頼めば
マネした岸くんが追加する
「今週末だろ？デート」
「そ。土曜日」
「3回目のデートねぇ」
岸くんに摘まれた枝豆は
一気にぺったんこになって
またすぐひょいと伸ばされる手は
たっぷりひと掴みを掻っ攫う
「やっぱ大事なん？3回目って」
「そりゃまあ、一応区切りでしょ」
「告白ってそこでしなきゃダメ？」
「ベストなタイミングではあるよな」
ポンポン返される言葉に
うぁ、なんて呻きが漏れれば
頑張りたまえ、って声が降って
「このリア充め」
「え、俺は悪くなくね？」
上げた目を細めて睨んでも
ねぎまを咥えた岸くんは
にやにやニヤニヤしてるだけ
「俺はねぇ、ムリだったわ。３回目」
「えっ、マジか」
「言おうとはしたんだけどさ？」
1回くいって上がる眉は
にんまり口の端も引っ張って
「ま、チキって無理だったよねー」
「うぇーい」
「うぇーい」
腕ごとグラスを打つけ合えば
くっ付いてた水気が落ちる
「あれよ、タイミングもさ？十人十色ってやつよ！」
「自分たちのペースで行くしかない！」
「行くしかない！」
酔ってんなぁ、って呆れあって
「うぇーい」
「うぇーい」
またグラスを押し付けあって
「まーじでさ。がんばれよ？」
「や、わりとガチでがんばってるよ？」
「Aのこと好き？」
「好き。大好き」
「うぇーい」
「うぇーい」
はぁって背中をもたれれば
パチリまた合ってニヤける目
くだらねぇな、って
アホらし、って
そんなことを思うだけで
簡単に眼も頬も緩んで
それが、やけに気持ちくって
「紫耀さ、よくシラフでそんなんなれるよな」
「や、俺もちょっとは飲んだし」
こういう今日を捨ててたなんて
ちょっと
もったいなかったかな
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ふとん(プロフ) - みあさん» みあさん、はじめまして。嬉しいお言葉をありがとうございます…！マイペースな更新でしたが、楽しんで頂けたこと、また読み返したいと思って頂けたこと、本当に嬉しいです。ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました！ (2018年11月14日 16時) (
レス) id: f2078b86a0 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 初めまして、完結おめでとうございます...！ふとんさんの、暖かくて繊細な文章の綴りが本当に大好きで 毎回更新がとっても楽しみでした。大好きな作品なのでまた初めから読み返そうと思っております、これからも更新、新作共に楽しみにしております〜！ (2018年11月9日 1時) (レス) id: 82b4897c45 (このIDを非表示/違反報告)
ふとん(プロフ) - ぴちさん» ぴちさん、ありがとうございます！！楽しく描いているので、そこに引き込むことができているならば私としてもとっても嬉しいです。これからも頑張りますので、お付き合いいただければ幸いです。 (2018年5月31日 21時) (レス) id: f2078b86a0 (このIDを非表示/違反報告)
ぴち(プロフ) - 控えめに行って天才すぎます！！読んでいてどんどん引き込まれました。これからも応援してます！ (2018年5月27日 4時) (レス) id: 677cdd452a (このIDを非表示/違反報告)
ふとん(プロフ) - ぷ にさん» ぷ にさん、はじめまして！一気読み嬉しいです、ありがとうございます！たくさん思いを込めているので、有り難いお言葉を戴けて嬉しいです。また最後まで頑張りますので、お付き合い頂ければ幸いです。 (2018年2月15日 21時) (レス) id: f2078b86a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふとん
| 作成日時：2018年2月13日 18時
