不登校85日目 ページ35
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折り返しをかけた電話に学秀はすぐにでた。
どうせテストで酷い点を取ったから、その事について言われるだろうなと施設の外にでて背中を壁につけ、耳を傾けた。
『なに、どーしたの』
「赤羽からの電話お前無視し続けてる、て聞いて。お前の国語の採点、ミスがあったの気づかなかったのか?」
国語の採点ミス……
名門椚ヶ丘、という言葉に過大評価しすぎたせいか、はたまた点数へのショックでか見落としていたらしい。
国語で学年一位を取る予定が2位でもなく下手したら3位でもない。それだけ点数の部分しか見てなかった。見たときは頭が真っ白になり「……死んだ」、とさえ頭の中で思った。それほど、賭けてた。
「今日の19時前に教室に来い、じゃああとでな」
ぷつり、と電話が切れ画面を見る。
『自分勝手、どうせ、2点くらいしか上がらないのに行く意味なんてないよなぁ………』
その日、わたしは約束を破った。
施設の子に、さくに、国語を教えた。言葉の使い方を間違えぬように、そして一冊の本を読み終わらせるという宿題を出した。
薄くて、短い本で一冊読めなくとも短編でお話を切ってもいいよと言ったから少しは読んでくれると思う。
それから周りの子にも少しずつ。
算数や理科、社会……わたしの苦手な科目であれども逃げ出すことはできない。自分から始めたことだ。
明日も、明後日も、明々後日も学校には行かない。
目標も何もかも失ったら、行く意味はない。
義務教育という名の強制だ。
そんなもの、クソ食らえだ。
行きたくないから行かない。
それの何が悪い。
……あのまま父親と海外に飛んでおけばよかった
* * *
次の日、宮城へと行った。
ある人に会いたいと思い足を運ぶも平日。無駄足だ。そう思ったのも束の間、目当ての人物はすぐそばに居た。
「……本当に来たんだ、てかなんで今日」
長身で金髪の眼鏡をかけた、男の子。
とんとん、と肩を叩かれ振り向くと彼がいた。「なんでここにいないはずのお前がここにいんの、しかも平日だろ」、と。言葉にしなくとも、雰囲気で伝わってくる。わたしの周りには誤解を招きかけない表現ををする人が多い。
会うのは小学校卒業して以来だ。
……昔やってたバレーはまだ続けてるのだろうか、
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イルジオ(プロフ) - 最初から読ませて頂きました!「イルジオの感想置き場」という小説に、感想を書かせて頂きました。見てくださると嬉しいです。それと、お気に入りと高評価をさせて頂きました。 (2020年6月25日 16時) (レス) id: 40356dc556 (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - ぐうおおおおさん» この作品を好きでいてくれてありがとうございます!コメントは本当モチベに繋がってるのでコメントして下さるだけでも嬉しいです。頑張ります! (2020年4月30日 18時) (レス) id: a750810eae (このIDを非表示/違反報告)
ぐうおおおお - コメント失礼します!めっちゃ好きです!、更新される度に舞い上がってます笑続き楽しみにしてます!、無理なく頑張ってください! (2020年4月28日 13時) (レス) id: de8812076d (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 神崎葵。さん» コメントありがとうございます。業くんのキャラを壊してしまわないよう試行錯誤しながらやってます〜、更新頑張ります! (2020年4月24日 3時) (レス) id: a750810eae (このIDを非表示/違反報告)
神崎葵。(プロフ) - 初コメ失礼します!業可愛いです!神ですか?そうですよね!これからも更新頑張ってください! (2020年4月6日 16時) (レス) id: 5d39630b57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:澪 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/kktr59/
作成日時:2019年7月30日 20時