不登校81日目 ページ31
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「あれ、Aちゃん今日弁当なんだ」
裏山でのんびりと食べていた。
いまはテスト前ということもあるからなのか、いつもより増して教室が騒がしい。あの場所では落ち着けないから昼時くらいは、と思っていたのに。
「一つちょーだいよ、俺のも一口あげから」
赤羽が手にしていたのは、コンビニでいつもすぐ売り切れてなかなか買えないわたしのお気に入りのおにぎり。
まぁひとつならいいか、
『好きなのとっていいよ』
「やった、俺の食いかけだけど」
『いいよ、わたしそれ好きだし関係ない』
赤羽はわたしの隣で尻をつく。
食べかけのおにぎりと食べかけのお弁当。それぞれを交換して一口頬張る。赤羽は遠慮なしに弁当に入っていたハンバーグをぱくりと一口で食べてしまった。
滅多に食べられないからさらに美味しい……
「……ん、これ冷凍じゃないやつじゃん」
『昨日がく……ん、浅野の家に泊まったら弁当を御付きの人たちが作ってくれてて食べてくださいって』
渡してくれたのはリジチョー様だけどな。
弁当をわたしの膝の上に赤羽は置いた。おにぎりを返さなきゃ、と渡そうとするとそのまま手首を掴まれ食われた。
赤羽と目が合った。
…………手まで食うのかと思った
「弁当のもうまいけど、俺はやっぱこっちの方が好きだわ」
『わたしは食べれれば何でもいいわ』
「食にも拘らないのか……てか、その制服も浅野くんのなんでしょ。ほんと仲良いよね」
仲良いというよりは……
仲良くしないと怒られるというか……まぁ似たような感じだからどうでもいいか
話しながら過ごしていた。たまにご飯を食べ終わってしまった赤羽におかずを奪われながらも弁当箱を空にさせた。コンビニの方が好きといいつつも結局は食べているのだ。
『やっばい眠い、ほんと睡眠時間取んなきゃダメだなー……』
「朝までやってるんでしょ、偉いよ」
『いや、昨日はしてる途中で眠っちゃったし朝怒られたけどね』
髪を持ち上げて、
赤羽が首に触りなにか貼り付けた。
『血でも出てた?』
「まぁそんなとこ……Aちゃん、国語勝負で買ったらなにかご褒美頂戴ね」
『じゃあわたしも何か頂戴、なんでもいいから』
燃えていく。
この暑さを消そうといくら仰いでも仰いだ分だけ、急速に暑さが増していく。テスト当日がすぐそこまできていた。
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イルジオ(プロフ) - 最初から読ませて頂きました!「イルジオの感想置き場」という小説に、感想を書かせて頂きました。見てくださると嬉しいです。それと、お気に入りと高評価をさせて頂きました。 (2020年6月25日 16時) (レス) id: 40356dc556 (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - ぐうおおおおさん» この作品を好きでいてくれてありがとうございます!コメントは本当モチベに繋がってるのでコメントして下さるだけでも嬉しいです。頑張ります! (2020年4月30日 18時) (レス) id: a750810eae (このIDを非表示/違反報告)
ぐうおおおお - コメント失礼します!めっちゃ好きです!、更新される度に舞い上がってます笑続き楽しみにしてます!、無理なく頑張ってください! (2020年4月28日 13時) (レス) id: de8812076d (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 神崎葵。さん» コメントありがとうございます。業くんのキャラを壊してしまわないよう試行錯誤しながらやってます〜、更新頑張ります! (2020年4月24日 3時) (レス) id: a750810eae (このIDを非表示/違反報告)
神崎葵。(プロフ) - 初コメ失礼します!業可愛いです!神ですか?そうですよね!これからも更新頑張ってください! (2020年4月6日 16時) (レス) id: 5d39630b57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:澪 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/kktr59/
作成日時:2019年7月30日 20時