ふたつのいと 6

6-31 太股と、英国式 ページ31

6-31 太腿と、英国式





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４本のコロナと、隆二さんの寝息。









少し、夜が明けてきた。









大きなベッドで気持ちよさそうに、私の太腿に手を置いたまま眠る、彼。









愛されたあとは、なんだか彼をずっと見ていたくなる。








さっきまでの少し乱暴だけれども、優しい声と手を思い出してしまう。









あと少し、彼を眺めてから、少しだけ眠ろう。






でも、あと少しだけ。






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「A、起きなきゃ」









隆二さんの声で起こされる朝は、








起きた瞬間から、ドキドキしちゃう。









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昨日見たく慌てるんじゃなく、ゆっくり用意をしてからチェックアウト。









カウンターで精算をしてくれている隆二さん。









一瞬、眉間がぎゅっと寄って、目を見開く。





そして、私の方を見て、








かっこいい顔で笑う。






「一瞬びびったー０が１個多かったかと思った！」







『…いつか、何かでお返しします！』







「んーじゃあ、Aが俺の墓立ててね。」







『…………ん？』







「俺、次男だからさ！」







『…そうですよね。』








「なーんか、通じてない、な」






『お、お墓！立てます！英国式が似合いますね！』







「そー言う意味じゃなかったんだけどなぁ。ま、いっか。行くぞ」

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