ふたつのいと 5

5-08 夜空と、不意打ち ページ8

5-08 夜空と、不意打ち





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真っ暗な夜空に一筋の流れ星。








「…すご、かったね、今」






『はい、すごく、近く見えました、ね』





「東京でも、見えんだね、流れ星」






『見えるんですよ、流れ星』






「俺、Aとこうしてずっと、流れ星見えるか、夜空眺めてたい。」






『はい。そう、ですね。』





「臣、の、事、」






『あー！！言わないで！！』





自分でなんとかしたい。






自分で、ケリをつけたい、






自分の心は、自分で整理したい。







「わかった、…でもいつになったらキスできる？」







隆二さんは私の体をくるっと半回転させて、





私の肩から両腕を回した。









私の右頬に顔を近づけて、ギューっと。









『いつ、ですかねー？』







「できるだけ早くがいいなぁ」






『どうですかねー？』






「俺も男、だからさぁ」






『そうですねぇ』






「明日？明後日？」







『隆二さんはわがままボーイだなぁ』







「これでもだいぶ我慢してる方だと思うよ？」






『……確かに。…でも何度かキス、しちゃってますよ？』








「え？何？聞こえなーい！！」





私の首元に顔を埋めて、そういう隆二さんは、





不意打ちのキスを、







首元に。








リップ音が余計に顔を赤らめさせた。

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