ふたつのいと 5

5-49 クラゲと、万華鏡 ページ49

5-49 クラゲと、万華鏡





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通りに出て、ちょうど通り掛かったタクシーに乗り込む。





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「スカイツリータウンまで」









『え？！』









「夜までやってる水族館、そこしか思いつかなかった」








携帯の画面を私に見せて






「ブルーイルミネーションだって、綺麗だね」






画面いっぱいにブルーの煌めき。







ゆっくりと、太陽が沈んで行く時間。







水面に半分ぐらい姿を消した頃に、到着した。









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「５階、だって」






『はいっ』






隆二さんの一歩後ろ。





一歩先を歩き出した彼は、すっと、右手を後ろに、引いて





“どこ？”と手首をクイクイと動かす仕草を。





「早く。」






振り向いた彼は、私の手を取り、そう。








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私は心を落ち着かせるために、静かに、でも大きく鼻から息を吸い込み、


肩と一緒に吐き出した。








「これ、かわいいね」





「こいつ、ちょっとキモいね」






「気持ち良さそー」





「あ、クラゲ」





『クラゲ！見ましょ！』






万華鏡のようなその空間。





思わず、ため息がでる。






「こいつら、何考えて泳いでんのかな？」





ふわふわと浮遊するように泳ぐクラゲ。

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