ふたつのいと 5

5-36 中身と、お皿 ページ36

5-36 中身と、お皿






.





.





隆二さんがシャワーを浴びている間に顔を洗ってキッチンに立つ。








『ホットサンドは出来ないなぁ…』








冷蔵庫を開けて、朝ごはんになりそうなものを物色。









『ホットサンド…』








家でも作れるように買おう。うん、そうしよう。






脳内はホットサンドメーカーを買うことで頭がいっぱい









手には卵。








コンコンっと二つの卵を割り入れる、








予定が、









卵の中身はゴミ箱に。






手に残った殻をお皿に。







『え？』








「え？」








「今、中身捨てた、よな？」






『ううん、これは違います。あ、あの〜中身古いかなーって…』






「絶対嘘でしょー！」





タオルを首からかけて、お腹を抱えて笑う隆二さん





「やっぱお前、天然だわ」





『天然じゃないですって』






「卵、まだある？」






『あるある、古くなってないのが冷蔵庫にっ』




ケラケラと笑いながら冷蔵庫を開けて、一つ卵を取り出し、私に手渡す。






「今度は中身はお皿、殻はゴミ箱、な？」





『分かってますー』





「A見てると飽きねーな」




髪をわしゃわしゃと拭きながら、キッチンの見えるダイニングテーブルに軽く腰掛けた。






『玉子、トロトロ？固め？それともチーズイン？』





「んーホテルにでてくるトロっトロのスクランブルエッグ」






『はーい』





「え、できんの？！」





『出来ますよー、生クリーム入れて、弱火でめっちゃかき混ぜるんです』






「いつか、イタリアンとか言っても作れそうだな」







『イタリアンは、作る物じゃ無くてお店で食べるものです！』







「じゃあ今度連れてってやるよ」






『え？！いいんですか？！』






「手、止まってんぞー」









少しトロトロ感の少なくなったスクランブルエッグ。







�爛曠謄襪茲蠅Δ泙き瓩辰橡�めてもらえた。

5-37 遅めランチと、ナチュラル→←5-35 同意と、ちぐはぐ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す