5-02 交互と、屋上 ページ2
5-02 交互と、屋上
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「何しに来た?岩ちゃん、なんでここに居んの?ここどこだか分かってるよな?」
畳み掛けるように岩ちゃんさんと、レイカさん。交互にそう言った。
『隆二さん、怒らないで下さい。…レイカさん、隆二さんに会いたかったんですよ。岩ちゃんさんは、止めようと来てくれたんですよ。だから、怒らないで。』
「A、ちょっと黙ってて。」
『いや、黙りません、レイカさん、私と話したいですか?それとも、隆二さんですか?。あ、ここに広臣も呼びましょうか?』
「A、マジで、何言ってんの?」
「隆二、と、話したいです。」
レイカさんはまっすぐ、隆二さんを見たまま。
『どうぞ、私、外、出ますんで』
「岩ちゃん、A任せた。」
淹れたコーヒーをレイカさんの前に置いて、
ミニトートにタバコだけを入れて、走るように、外に出ました。
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エレベーターの上のボタンを押して、
上がってくるエレベーターを待ってると、気まずそうに岩ちゃんさんが。
「…ごめん。」
『…一人になりたいんですけど。』
「でもっ、隆二さんに…」
『屋上にいるんで』
「俺も、ついていきます。」
はぁ、とため息を吐き。
エレベーターに乗り込み。
最上階のボタンを押した。
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『はぁ、』
立ち入り禁止と書かれた扉を無視して、ガチャッと開けた。
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あの日みたい。
真っ暗な、夜空。
上を向くのに涙はいくつもいくつも流れていきます。
けれど、あの日と違うのは、嗚咽が出るほど泣いてない。
「ほんっと、ごめん。」
『…岩ちゃんさんが悪いんじゃないですよ。誰も悪くなんですよ。本当は。』
「でもっ、俺…」
『悪いのは、私です。』
『私が、間違えた道、作っちゃったから。広臣と出会ったことから、間違えたんです。ごめんなさい、本当に。…でも。私、隆二さんのこと好きです。』
「え」
『隆二さんとちゃんとしようねって、それからねって話してたところなんです。』
「俺も、止めたかったんだよ。会ったら踏ん切りつくって。隆二さんの彼女の顔見たら、諦めるって、そう。」
『…困りましたね、私、彼女じゃないんで』
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青龍 葵(プロフ) - 更新はされないんでしょうか? (2017年12月13日 4時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
tcknt(プロフ) - 初めまして♪「岩ちゃんと遅めのランチ」行ってからどうなったの~!もぉーすんごく気になります…。更新待ってます!!頑張って下さい!! (2017年9月27日 6時) (レス) id: e4f07a5f39 (このIDを非表示/違反報告)
hina12430(プロフ) - Riiyuさん» 左耳は普通に聴こえるので、大きく生活に支障はありませんが、右側や後ろから声を掛けられてもあまり気付かなくて無視してしまうということは頻繁にあります!なので、友達には初めに説明していますが、一度で覚えてはくれないので何度も言ってます(笑) (2017年6月1日 22時) (レス) id: b6afc1037a (このIDを非表示/違反報告)
Riiyu(プロフ) - hina12430さん» コメント有難うございます。やはり小学校の検査で分かる事がおおいみたいですね(>_<)hina様は生活に支障があったりしますか?答えたくなければスルーで大丈夫です、失礼な質問すみません!! (2017年6月1日 21時) (レス) id: 268618489a (このIDを非表示/違反報告)
hina12430(プロフ) - 私は今、高校生ですが私も小学校の聴力検査で右耳が難聴だということに気がつきました!家族も私自身もそれまで全く気がつかなかったので、似た様な感じだと思います!自分を責めないで下さいね!!これから、大変だと思いますが頑張って下さい!! (2017年6月1日 16時) (レス) id: b6afc1037a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Riiyu | 作成日時:2017年4月30日 21時