ふたつのいと 3

3-25 はなまると、内容 ページ25

3-25 はなまると、内容






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少し笑った広臣。







『私が採点者なら、はなまる付けます。』








｢俺が採点者ならどこがどうか具体的に書けってバツにする。｣




『そこ、なんですよ。』




｢は？｣




『結果と、内容が全て分からないと気が済まないでしょ？』







｢それが全てじゃねーの？｣






『そうじゃない場合もあるんです。数学は答えは一つだけど、国語は色んな答えがあると思うんです。』





｢……なぁ、これ何の話？｣








『ほら。そうやって答えをすぐに求める。』






｢あ。｣






『別に、隆二さんとどうこうってわけじゃないよ。』




｢は？｣






『隆二さんは優しすぎるんだよ。人の気持ちを汲み取り過ぎる、と言うか。感じやすい、と言うか……』





｢で？｣






『それに、甘えてみたくなった、だけ……』







｢なんで？｣









『私さ、強くないんだよ。自分の心の容量から溢れそうで怖いんだよ。』






｢じゃあ、なんで俺の目の前から消えたんだよ。｣





鋭く、確信をつく言葉。









二年前の自分に言いたい。








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いつ諦めたの？








宝石になる事を。

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