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三十二 ページ33

チェバ子をはじめ、最初にいたメンバーの半分が脱落したので、もっと円を小さく座り直して、会話が再開する。

……やばい、一人だ。四面楚歌だ。しまったな。チェバ子を落とすのはよくなかったかも。

ちらりと、外野に飛ばされた片割れを見やる。完全に周囲に溶け込み、めっちゃ他の人と談笑してるんですけど……?

「ねえねえ、Aちゃん」
『あ、はい』
「翼ちゃんとは、昔から仲いいの?」
『いいえ。去年に知り合いました。同じクラスで、偶々、演劇部に入ってから、話し始めて』
「え、そうなの?」
「すっごいコンビネーションだから、てっきり昔からの幼馴染かと」

自分から少し遠いところに座っていた方から、質問された。包み隠さずに答えると、周りの人が驚いて、声を上げる。

そんなに昔馴染み感、醸し出されてるの?

「あ、俺、伊万里有!よろしくな!」
『はい。お願いします』
「さっきから思ってたけど、二人とも対照的だよね」
「『よく言われます』」

司会のお兄さんの言葉に反応すると、後ろから声が。ばっと背後を見る。満面の笑みを浮かべてピースしてくる友人。バッチリ聞いてたんだ。そっちで話しながら?変なとこで器用だね。

また周囲から笑い声が溢れる。反応に困り、とりあえず肩をすくめてみせた。

『教室でも部室でも、いつも、こんな感じです』
「あーあ。やばい、笑いすぎてお腹痛い!」
『そんなにですか……ゲーム、一向に進みませんけど』
「え?ああ!結構時間経ってんな。よし、ゲームに集中し__」
『はい、二人目』
「え?…………えええ?!手慣れすぎだよAちゃん!!」
「お疲れっす!」
「高橋ぃぃぃぃぃ!!!お前が先に自滅したんだからな?!」

慣れてきたんだろうか。さっきと同じ手法で減らして見せた。ぶーぶー言いながら外野に一人移動して、また再開する。

って、あれ?いつの間にか人数減ってない?

「あと六人だよAちゃん!!がんばってーーー!!」
『友好を深めるゲームだっけ。生き残りをかけたサバイバルゲームだっけ』
「わからん!」

これは本当に困ったな。どうしよう、さっきと同じ手法はもう使えないだろうし。

「うーん。じゃあ、これだとキリがなさそうだから、最初に自分のNGワードを当てることができた人が勝ちにしよう!」

……それはそれで、本当に困ったなぁ。

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Canon(プロフ) - * haru *さん» コメントありがとうございます!ご期待に沿えるよう、頑張ります! (2020年8月1日 7時) (レス) id: 930afbe674 (このIDを非表示/違反報告)
* haru *(プロフ) - はじめまして。こちらの作品を拝見してとても幸せな気持ちになりました…。テンポのいい主人公二人の会話が大好きです!お忙しいとは思いますが、どうかお体に気をつけてこれからも頑張ってくださいませ!応援しております(*^^*) (2020年7月31日 1時) (レス) id: 91042359bd (このIDを非表示/違反報告)
Canon(プロフ) - なゆかさん» コメントありがとうございます!遅い更新と拙い文章ではございますが、楽しんでいただけているのなら幸いです! (2020年7月5日 21時) (レス) id: 930afbe674 (このIDを非表示/違反報告)
なゆか - いつも楽しんで読ませてもらっています! (2020年7月5日 19時) (レス) id: d46d9b1c0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Canon | 作成日時:2020年6月25日 7時

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