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二十二 ページ23

『何か、人として大事なものを落としてきた気がする』
「気のせい気のせい」
『えーー……』

初日と同じく、コンビニによって、公園でちょっと休憩。

発表後、すぐに挨拶してすぐ、ファイナリストたちからの刺さるような視線が本当、痛かった。

『ねえ』
「んー?」
『選曲。まずかったのかな』
「え、急に、何で?」
『……他の人。視線が』
「あーー……」

左手側に座るチェバ子が、遠くを見つめた。

え、心当たりあるの?てか、そういう曲選んじゃったの?

「多分……一曲目、二曲目は、特に何も、うん」
『三曲目と四曲目は?』

チェバ子がさっき以上にそわそわして、スッと立ち上がって、数歩先へ。こっちを全く見ようとしないってことは、それほどの事、へー。

「…………三曲目を、踊って、ネット上に投稿した人が、いて。ははっ」
『四曲目は』
「…………同じ、名前の人が」
『うん』
「……………………そのぉ。歌って、踊って。そのぉ……結構有名なんだよね!」

ほうほうと頷いて、荷物をベンチに置き、立ち上がる。

一歩進めば、チェバ子が一歩また進んで、近づけば、また進まれて。

『とりあえず』
「な、なんでっしょ?!」
『……捕まったらしばく』
「うっわぁぁぁぁぁぁ!!!!」

唐突に始まった鬼ごっこ。体育でも走ったことないぐらいのスピードで駆けて行く。それに負けず劣らずの素早さで公園内を逃げ回る翼。

スニーカーが土煙を上げながら、汚れていく。

「ごめんってぇぇぇ!!申請した後に気が付いたんだって!!!」
『馬鹿!』
「だってだって、Aちゃんと踊りたかったんだもん!!」
『大馬鹿!!!』
「ごぉぉぉぉぉぉぉめぇぇぇんんんんんん!!!!」

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Canon(プロフ) - * haru *さん» コメントありがとうございます!ご期待に沿えるよう、頑張ります! (2020年8月1日 7時) (レス) id: 930afbe674 (このIDを非表示/違反報告)
* haru *(プロフ) - はじめまして。こちらの作品を拝見してとても幸せな気持ちになりました…。テンポのいい主人公二人の会話が大好きです!お忙しいとは思いますが、どうかお体に気をつけてこれからも頑張ってくださいませ!応援しております(*^^*) (2020年7月31日 1時) (レス) id: 91042359bd (このIDを非表示/違反報告)
Canon(プロフ) - なゆかさん» コメントありがとうございます!遅い更新と拙い文章ではございますが、楽しんでいただけているのなら幸いです! (2020年7月5日 21時) (レス) id: 930afbe674 (このIDを非表示/違反報告)
なゆか - いつも楽しんで読ませてもらっています! (2020年7月5日 19時) (レス) id: d46d9b1c0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Canon | 作成日時:2020年6月25日 7時

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