ただいま、僕らの初恋 (ページ5)

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一緒にページ5

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ハナ「A！同じ班なろ！」

「ハナちゃん。」

体験学習と大きく書かれた
黒板を見ていたら、
ハナちゃんが私の席にやってきた。

正直行事事はあんまり乗り気じゃないけど
でもハナちゃんがいるならいいや。
ちょっと楽しみかも。

いつも明るくて優しいハナちゃん。
一年生のときも、
ハナちゃんから話しかけてくれて
そこからずっと仲良くしてくれる。
本当に大好きな友達。私の憧れ。

ハナ「男子どないしよか。」

「……男の子、苦手。」

ハナ「仕方ないやろ、男女三人組なんやって。出来れば仲良い奴らと組みたいねんけど、……ああ。やっぱり、駿佑囲まれてるかー。」

頬杖をついて横を見たハナちゃん。
その横顔が綺麗で、
思わずじっと見つめてたら
こっちを向いたハナちゃん、
恥ずかしいからそんな見んといて！て。

可愛くてちょっと笑っちゃった。

ハナちゃんがまた横を向いたから、
今度は私もそっち見てみる。
視線の先には、
女の子達に囲まれている
道枝くんたちがいた。

「すごい、囲まれてるね。」

ハナ「駿佑狙ってる子いっぱいおるんやないのー。」

「……ふーん。」

ハナ「あ。興味無さそう。」

「……あんまり。」

誰を狙ってるとか、
誰が誰を好きとか
そういう恋愛のこと、
私はよく分からない。

男の子ってすぐ
ちんちくりんだとかチビだとか言うから
ちょっと怖いし、苦手。

道枝駿佑くん、みたいな
きらきらした男の子も
よく分からなくて怖い。
ハナちゃんのお友達だから
きっと悪い人じゃないんだろうけど。

そんなことぼんやり考えてたら、
ぞろぞろと女の子の集団が
帰っていって
隠れていた道枝くんの顔が見えた。

ぱちりと視線があう。

やばい、見てたのばれた！
って慌ててハナちゃんの方を見たけど
こっちに来るのが
視界の隅に映ってる。

どうしようどうしようって慌ててたら
私の机の前、
ぴたりと影が止まった。

ハナ「あれ、駿佑。どうしたん。」

駿佑「………。」

ハナ「駿佑？」

駿佑「あの、さ。」

見てたの怒られるかな。
どうしよう、ごめんなさい
って心の中で謝って
恐る恐る道枝くんの方を見た。

また視線が合って、
道枝くんは一瞬反らして、また合って。

駿佑「決まってないなら、班。一緒に組まへん。」

ちょっとぶっきらぼうに、
でもこっちを真っ直ぐ見て
道枝くんは、そう言った。