ふたりのカタチ《Kei.I》

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「疲れた…」



アヤ達と駅で別れて、

ホームで電車を待ちながらぼーっとしてたら

ドンッ！と誰かがぶつかってきた。




？「っ、すみません！」


「いや、こちらこそぼーっとしてて…」




チラッと目線を上にやると、

わぁーーーお！！！イッケメーン！！！！


あの合コンの後に拝めるなんて目の保養だわ…





………ん？

なんか生暖かい…



ふと、お腹の方を見たら真っ黒いシミ。




あーーーーーー！！！！！


まさかのおNewのワンピースに！

ホットコーヒーぶっかかっとるやないかーい！！！





？「すっ、すみません！すみません！！」




ペコペコとこっちが申し訳なくなるくらい謝ってくる男の人。




今日はとことんツイてない日らしい…

ここまできたら笑うしかない。

なんて日だ！！！！！！(バ◯キング 小◯風)





「大丈夫ですよ、そんなに謝らないでください」


？「クリーニング代出します！」


「いやいや、本当に大丈夫なので…」




このワンピースを見せる相手も特にいないし…


どうせ伊野尾に見せてみたところで、『馬子にも衣装だな。』って言われるだけだし。


『このワンピースとはお別れしなさい。』っていう

神さまからのお告げだったんじゃないかなぁ…なんて思ったり。





？「でも、コーヒーって落ちないですよね！？そのワンピースのお金お支払いします！」


「え！？いや、本当に大丈夫です！」




さすがに申し訳ない！

あたしがぼーっとしてたせいでもあるのに！




？「僕の気が済まないので！お願いします！受け取ってください！」


「それでも、お金はいただけません…」




見ず知らずの人にねぇ…

いくらイケメンでもねぇ…

お金はもらえないよねぇ…




？「…じゃあ、」




モジモジと頬を赤らめながら、男の人は言った。




？「クリーニング代じゃなくて、お茶を奢るのはどうですか？」


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