ふたりのカタチ《Kei.I》

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慧「A、それちょーだい」







伊野尾が指差す先には、あたしの大好物(伊野尾の大好物でもある)お酒にピッタリ☆可愛さのカケラもないレバー。







「え、ヤダ」







時すでに遅し。




断ったのに！！！


食べかけだったレバーをヒョイと取られて伊野尾の口の中に持って行かれた。







慧「お、うまっ」



「勝手に食べるなし！！！」






ギャーギャーといつも通り騒いでるあたし達ふたりを見て、

一瞬、ムッとしたリサコちゃん。



それでも、すぐに笑顔を貼り付けてニコニコ笑ってる。








アヤ「そういえばさ、チカさん結婚するんだって」



「へぇ〜ついに！？」



慧「あの２人長かったもんな〜」







高校の頃、仲良くしてくれていた先輩のチカさん。




リサコちゃんは知らない、同じ高校だったあたし達３人しかわからない話を持ち出したアヤ。





それでも、めげずにリサコちゃんが「へぇ〜！ステキですね〜！」と急に会話に入ってきた。







リサコ「あたしも早く結婚したいなぁ！その前に彼氏作らないといけないんですけどねぇ(笑)」







どんな話題でも自分の話に変えていく。



本当こういうタイプのオンナノコは頭の回転早いなぁ…





ウフフ〜と笑いながらチラチラ伊野尾を見てるけど、伊野尾はガン無視。





アヤも早く帰れオーラをずっと発しながら、ビールを飲んでる。





ニコニコしてるのはリサコちゃんだけ。




…笑ってても、心の中では なに考えてるのかはわからないけど。





せっかくの楽しいお酒の時間のはずなのに、どんどん空気が悪くなっていく。


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