＃竜の願い...109 ページ18
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伽羅と仲直りしたい。
―――そういう事じゃ、ないんだ。
なぜなら今、私と伽羅は喧嘩をしてる訳じゃない。
顔を合わせるのが、何となく、気まずいだけで。
その"何となく"の理由が分からなくて、私は困ってるんだ。...多分。
別に避けてる訳じゃない。
避けられてる訳でもない、...と、思う。
じゃあ一体何なのか？
...考え過ぎて、「考える」という行為そのものに疲れてしまい。
それで、今に至る。
どうすればいいんだろう。
どうしたら、前の距離感に戻れるんだろう。
『どうしたら、前みたいにあいつの隣に居ることが出来るかな...ってさ。どう思う？』
「うーん...そう言う事か...」
自嘲気味に笑えば、光忠は難しそうな顔で黙ってしまった。
しばらく、沈黙が流れる。
一分、五分、...十分。
『...み、光忠...？』
うーんうーんと眉間に手を当て、唸る光忠。
こちらの為を思って必死になって考えてくれているらしいので、邪魔はしないでおく。
そして。
もう五分ほど待ったところで、ようやく光忠が動いた。
やっと口を利いてくれるのか...。
そう思って、私も改めて姿勢を正した。
「二人の間に色々とあったのは分かったよ。すごく良く分かった。...そこで、君の兄として―――場の空気に聡い長船派を代表して、一つ言ってもいいかい？」
『言い方が何となく気に食わないけど取り敢えずどうぞ』
「...あのね、伽羅ちゃんも蒼ちゃんも、二人してとにかく不器用過ぎ！」
『......ん？』
ここからが、まーとんでもなく長かった。←
長船派の祖の有り難いご教授曰く、
「何でそんなに互いの事心配してるのに空回りするの！？」だとか、
「君たちはもうちょっと、言い方とか身の振り方ってものを考えるべきだよ！」だとか、
「というか本当にもう...君たちってどれだけ仲が良いんだか...」だとか。
...うーん....。
今度はこちらが唸る番だ。
おかしい。
何だか、この時間が少々趣旨のずれたお説教タイムに突入していると感じるのは、私の気のせいだろうか。
光忠の話は、下手をしたら長谷部の説教より長くなることもある。
よって、「重要ではなさそうだな」と判断させてもらった情報は、
すっかり流してしまった。
今日の夕飯何かな...などと大変どうでもいいことを考えていると。
「...とにかく、結論として言うけど」
『......お』
私がほとんど話を聞いてない事に気づいたのか気づいていないのか。
光忠は腕を組む。
呆れたような溜め息をついて、こちらを見た。
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＊紫苑＊(プロフ) - Ｒ−アル−さん» 一年半近くもお待たせしてしまい本当に申し訳ありませんでした……！更新はさせていただきます、大倶利伽羅と蒼天竜の道の果てをどうぞもう少しだけ見守ってあげてください！ (2022年1月7日 13時) (
レス) id: d8db5ba2d9 (このIDを非表示/違反報告)
＊紫苑＊(プロフ) - 鳴瀬さん» お久しぶりです！大変長らくお待たせしました……！確認したところ下書き中では完結となっていましたので、ここから整理して一気に放出してしまおうと考えています！もうしばらくお待ちくださいね…！ (2022年1月7日 13時) (レス) id: d8db5ba2d9 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ−アル−(プロフ) - さ、さ、作者様？？？“終わり”になってますが続きは無いのでしょうか・・・？（泣） (2020年10月13日 20時) (レス) id: 8b5171215e (このIDを非表示/違反報告)
鳴瀬 - 更新、ありがとうございます。続き、楽しみにしています。 (2020年5月13日 20時) (レス) id: 67ee969d2e (このIDを非表示/違反報告)
鳴瀬 - 最後まで、楽しみます。なので、体調に気を付けて頑張ってください。拗れに拗れているけど、そこが面白いです。伊達組、最高です。 (2020年4月23日 11時) (レス) id: 67ee969d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊紫苑＊ | 作者ホームページ：http://twitter.com/wakagi415
作成日時：2019年10月19日 21時
