＃竜の願い...108 ページ17
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『...で？何でわざわざこっちまで来たんだよ。伽羅に用があるなら出直してもらう。私に用があるならさっさと言う！』
「さっきから僕の扱い方酷くないかな！？」
中々引いてくれない光忠に対し、早々に折れた私は、渋々彼を部屋に入れた。
「もう、別にそこまで警戒しなくたって、実の妹を襲ったりなんかしないよ」
『...お前ならやりそうだなって思ってるから警戒してんの』
光忠は不満そうに頬を膨らませる。
ちゃぶ台にお茶を置き、私はぼそりと呟いてから、光忠がここに来た経緯を聞いた。
曰く、「最近伽羅ちゃんと蒼ちゃんが一緒にいるところをあんまり見かけないから、どうかしたのかな、何かあったのかなって思って...」―――とのこと。
........。
こいつ、勘が良すぎる...！！
『や、...別に、これといったことは―――。ッだ...！？』
慌てて誤魔化そうとはしたが、努力は虚しく。
大袈裟に溜め息をつき、光忠はぐいと身を乗り出して、私の額をデコピンしてきた。
もちろん、手加減はしてくれたのだろうが。
打撃トップの太刀のデコピンである。
...い、痛い.....！←
「嘘だね。君自身は気づいてないみたいだからこの際言うけど、蒼ちゃんって嘘つく時首を右に傾げる癖あるよねぇ？僕にはバレバレだよー」
『え"』
ぴしり、固まる。
思わず言葉に詰まると、目の前の優男は可笑しそうに笑った。
「あーもう、ホントに分かりやすい子だなぁ蒼ちゃんは！今のは嘘だよ、ちょっと試しただけ。蒼ちゃんにそんな癖はないからね。誘導尋問みたいなことしてごめんね」
『...あ、悪魔め...！』
ニコ、という笑みを浮かべる美丈夫に、一発拳を入れたくなる気持ちを何とか抑える。
長船派の祖...。侮りがたし...！！
と、しばしそういう類いの世間話をした後。
―――このまま押し切ることも出来ないので、私はおずおずと、...伽羅の事を話しだした。
『私が重傷になって帰って来て、目を覚ましてからだ。...今の状況が続いてるのは』
「あー...じゃあやっぱり、"何か"はあった訳だね」
『いや、別にそういう事でもなくてさ。喧嘩した、とかそういうのじゃなくて』
では、一体どういうのなのか。
今の状況。
...ずっと見て見ぬフリをしていたから、光忠に説明しようとも、そもそも自分が理解出来てなくて中々言葉が出てこない。
何でこんな気まずい事になってるんだろう。
―――よくよく考えてみれば、その理由すらも分かっていないじゃないか私は。
『...よく分からないんだ。私がどうしたいか、ってのが』
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＊紫苑＊(プロフ) - Ｒ−アル−さん» 一年半近くもお待たせしてしまい本当に申し訳ありませんでした……！更新はさせていただきます、大倶利伽羅と蒼天竜の道の果てをどうぞもう少しだけ見守ってあげてください！ (2022年1月7日 13時) (
レス) id: d8db5ba2d9 (このIDを非表示/違反報告)
＊紫苑＊(プロフ) - 鳴瀬さん» お久しぶりです！大変長らくお待たせしました……！確認したところ下書き中では完結となっていましたので、ここから整理して一気に放出してしまおうと考えています！もうしばらくお待ちくださいね…！ (2022年1月7日 13時) (レス) id: d8db5ba2d9 (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ−アル−(プロフ) - さ、さ、作者様？？？“終わり”になってますが続きは無いのでしょうか・・・？（泣） (2020年10月13日 20時) (レス) id: 8b5171215e (このIDを非表示/違反報告)
鳴瀬 - 更新、ありがとうございます。続き、楽しみにしています。 (2020年5月13日 20時) (レス) id: 67ee969d2e (このIDを非表示/違反報告)
鳴瀬 - 最後まで、楽しみます。なので、体調に気を付けて頑張ってください。拗れに拗れているけど、そこが面白いです。伊達組、最高です。 (2020年4月23日 11時) (レス) id: 67ee969d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊紫苑＊ | 作者ホームページ：http://twitter.com/wakagi415
作成日時：2019年10月19日 21時
