【刀剣乱舞】生まれ育った本丸、何かブラックにされたらしいんでちょっと行ってきます。

＃三十四振り目 ページ36

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......あー、そうそう。

ここの本丸の刀剣全員が、今のお前みたいな顔をしたよ。
その光景は今でも鮮明に思い出せるし、それは何も俺たちだって例外じゃなかった。


審神者＿＿＿、主である明留の身柄を渡せ？

この本丸を捨てろ、...って。

何言ってんだこの手紙は。どうしてこんなものが送られてきたんだ？

何かの間違いだろ、なぁ主＿＿＿....？


そう詰め寄ったもんだ。

最初は、主自身もそう思っていたらしい。
政府からの通達ってのは、大体は我らがこんのすけが伝えてくれるからな。


な？こんのすけ。


だからこれは間違いだ、何も問題はないよ＿＿＿。
そう言っていた矢先、異変はここから始まった。



まず、支給されるはずの資材が増えなくなったこと。

次に、俺たち刀剣たちが時間を遡る際に使う機械＿＿＿、まぁアレだよ、アレ＿＿、
が、使えなくなったこと。

...これで、遠征やら何やらは出来なくなるだろ？



そして＿＿＿、

本来、この本丸が存在している神域には、関係する者以外は立ち入れないよな。
それはAも重々承知のはずだ。



...来たんだよ。



"時間遡行軍が、すぐそこまで"。




いやぁ、そりゃもう驚きのおんぱれーどだ！

何が起こってるのか、こっちはさっぱり分からなかった。



ってことで、もう一度、主は文を確認した。


そしたら、これまた驚き！

「返事は明日まで＿＿＿、明日の明朝、返事を寄越さなければ攻め入る」

...ってな言葉が、新しく浮き出てた訳だ。


耳＿＿、というか目を疑ったよ。

ナンジャコレハ、ってな具合でさ。


そしてさらに運が悪いことに、その「明日」ってのは、そう。



...お前の誕生日、...１０歳の誕生日だったんだな。




主は選択を迫られた＿＿＿、
そう言いたいとこなんだが...。

彼女、速攻で「私が行けばいいんでしょ？あなたたちが助かるのなら、私は何だってする！」
って言って、俺たちの意思はガン無視で、すぐに返事を出そうとしたんだ。


まったく...。


呆れて物も言えなかったぜ...。



あぁ、もちろん止めたさ。

本丸全員の男士が集まって、さすがにそれだけはやらせるものか、って。


そりゃそうだろう！？
主は俺たちの審神者だ。

誰よりも守るべき存在で、...今まで散々世話になってきたんだ。


押し問答と堂々巡りは数時間続いたよ。
主に、長谷部と彼女の間でな。


結局、三日月やら誰やら古株のド正論に負けて、折れたのは主だったが。




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