32.側にいて欲しくて ページ33
〜Chara side〜
廊下の壁にもたれ掛かるようにして倒れているA。
とりあえず近づいて揺すってみる。
Chara「A!ねえ、大丈夫かい!?ねえ、A?」
……意識は、ない。
ただ寝ているだけかもしれない。そう思い込もうとする。
頭の中のどこかでは、悪い方向に考えてる自分がいて………もしかしたら。そう考えると血の気が引くのがわかった。
でもやっぱり心配で額に手を置くけど、体温はいつも通り。呼吸もしてる。
ただ、意識がないだけ…?
でも、さっき私が起きた理由。それは、廊下から聞こえた大きな音。あれで目が覚めたんだ。
その事と目の前のAとを照らし合わせる。
つまり、倒れる時にどこかに身体を打ちつけた…?だとしたら怪我が…
Aの身体を起こして、ざっと見てみるけど、そんな怪我は見当たらなかった。
とりあえず、部屋にAを連れて行く事にした。
ベッドに寝かせて、毛布を掛けてあげる。ちらり、と顔を覗いてみれば、とても穏やかな顔で眠っていた。
ひとまずは安心だけど、もしかしたら怪我を見落としてるかもしれない。なら、母さんに……
そう思ってAの側を離れようとした時、いきなり服の裾を引っ張られた。
後ろを振り返って、引っ張った人を見る。
Chara「A…!大丈夫だったかい?怪我は?痛いところは?」
Aは首を横に振る。そして、じっと私を見つめる。何か言いたそうに。
Chara「………どうしたんだい、A。」
A「どこか、行くの…?」
Chara「うん、ちょっとね。すぐ戻るよ。」
A「…………いかないで……」
…………いかないで…?
私は母さんの部屋に行くだけだよ。そんな遠い所になんか行かないよ。
Chara「母さんの部屋に行くだけだよ。すぐ戻る。」
そう言って、そっと頭を撫でてあげる。それでもAは私の服の裾を掴んだままだった。
……わかったよ。そんなに私を引き止める理由があるのか知らないけど。
Chara「………わかった。」
それだけ言って、Aのベッドに腰掛ける。
Aはようやく落ち着いた。それから数分も経たないうちに、眠りについた。
その時の横顔はやっぱり綺麗で…どう例えたらいいかわからない。でも私には、嬉しそうにも、悲しそうにも見えた。
Aが寝てから、私は母さんの部屋に行こうとした。でも、行ってしまったら申し訳ないような気もして。
結局私は、自分のベッドに入って二度寝する事になった。
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御影双葉(プロフ) - nefyさん» コメントありがとうございます。今後も頑張りますので、ぜひ見て行ってください! (2017年4月6日 12時) (レス) id: 33e6ec98fc (このIDを非表示/違反報告)
nefy - 頑張ってください! (2017年4月5日 22時) (レス) id: 4723fd4634 (このIDを非表示/違反報告)
御影双葉(プロフ) - kannaさん» オリフラの事ですが、本当ですね、気付きませんでした。教えてくださり、ありがとうございます!今後も更新頑張りますので、ぜひ見て行ってください!! (2017年3月14日 3時) (レス) id: 7895be0f36 (このIDを非表示/違反報告)
kanna - オリフラついてますよ〜 たのしく読まさせて貰ってます 今後も頑張って下さい! (2017年3月14日 2時) (レス) id: 27ee5a8e79 (このIDを非表示/違反報告)
御影双葉(プロフ) - 美秋さん» 美秋さん、コメントありがとうございます!これからも頑張って更新しますので、ぜひ見てくださいね! (2017年3月1日 23時) (レス) id: d6a085d8cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御影双葉 | 作成日時:2017年2月26日 23時