Undertale 〜勇気をくれた君と〜 Part1

17.寒い空気と温かい心 ページ18

〜Aside〜


Sans兄と雑談しながら歩いてると、なんかだんだん寒くなってきた。

手をポケットに突っ込んだり、息で温めたりしたけど寒さは和らがない。

むしろ、歩けば歩く程寒さは増して行く。


でも私はこの人達に迷惑を掛けたくなくて黙っていた。

Sans兄との会話を続けて、みんなに『普段通りだよ』って演出してた。


でも、いくら私が演出したって身体は正直なもの。

足はガタガタと震え、手は驚く程冷たい。身震いも止まらない。さらには頭がボーッとする。


そんな私の体調の変化にいち早く気付いてくれたのはSans兄だった。


Sans「……い、A。おい、聞こえてるか？」

A「…San、s…？」

Sans「お前さん、大丈夫か？」

A「えへへ……だい、じょうぶ、だよ……………？」

Sans「とてもそうは見えないな。

………寒いんじゃないのか、ん？」


Sansには、やっぱバレちゃったか。
そりゃそうだよね、こんなに震えてるんだから……


A「ごめん……Sans、兄…心配かけて…………私は、大丈夫……ちょっと寒いけど……えへへ…」

Sans「おいおい。お前さんが謝る必要はないだろ。

やっぱりその格好じゃ寒かったか…早く気付いてやれなくて悪かったな……。

……俺ので良ければ貸してやるよ、上着。」


Sansは私に謝って来て…
それから上着を貸す、とまで言ってくれた。

遠慮すべきなのかもしれないけど、ここで断ったら私は倒れて、逆に迷惑を掛ける事になると思う。だから、借りることにした。


A「じゃあ……いい？ごめんね、今度はSans兄が寒いんじゃ…」

Sans「安心しろ。スケルトンは風邪なんか引かない。だから気を使うなよ？」


なんて優しいんだろ、Sans。
私はSansに微笑んで心から「ありがとう」と言った。



ちなみにその間、UndyneとPapyrusはというと、結構盛り上がってた。

Sans曰く料理の話らしい。
確かにパスタがどうのこうのとか言ってる。


Undyne「Papyrus、よく覚えとけ！！パスタに黒砂糖を入れると美味しいんだ！！！」

Papyrus「ニェ、本当か！？なら今度、試してみるぞ。
これでまたPapyrus様の料理が美味しくなったな！ニェッヘッヘ！！」


あのさ……「全く」料理の出来ない私でさえわかるよ。
パスタに『黒砂糖』は入れない。

そう思った私は表情に出てたのかもしれない。そしたら横からSansが言った。『兄弟の料理は死人が出るぞ』と。


だろうね……パスタに黒砂糖…か。まあ、Papyrusなら可愛いけどね。

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