3 ページ5
・
母が病死してから私は施設に入れられた
母親から禪院と伏黒の名字は知られてはいけない、と言われていたため、私は名前を誰かに聞かれてもスズという名前しか言わなかった
私は里親に引き取られ、櫻井スズになった
それからの日々は幸せだった
呪霊の存在を忘れるくらい
その幸せも永遠には続かなかった
中学3年生の冬、塾から帰れば両親の姿が無かった
その代わり、家にあったのは呪霊の残穢
震える身体を必死に押さえていればとん、と肩を叩かれた
『…っ!?』
そこにいたのは長身白髪の目に包帯を巻いた男性
「ごめんね、ちょっと聞いてもいい?お母さんとお父さんは?」
『帰ってきたらいなくて、でも残穢が』
「残穢…?(この子呪霊が視えるのか…?)」
『っあ…すみません…なんでもないです』
普通の人に残穢なんて言ってもわからないよ、私の馬鹿
「もしかして、君は呪霊が視えるの?」
彼は腰を折って私と目線を合わせるようにして聞いてきた
『視える、と言ったら…?』
「…そっか、だからだね。君からとてつもない呪力量が感じられるの」
『あの、あなたは誰ですか』
「呪術高専1年担当の五条悟」
『…呪術高専』
「そ。呪術師を教育していく高等学校だよ」
呪術師、という単語に反応すれば五条さんのスマホが振動した
「…ごめん、僕もう行かないと。もし何かあったらここに電話して」
そう言って私に一枚の紙切れを渡し、どこかへ行ってしまった
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:スズ | 作成日時:2022年4月29日 17時