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母が病死してから私は施設に入れられた



母親から禪院と伏黒の名字は知られてはいけない、と言われていたため、私は名前を誰かに聞かれてもスズという名前しか言わなかった



私は里親に引き取られ、櫻井スズになった



それからの日々は幸せだった



呪霊の存在を忘れるくらい



その幸せも永遠には続かなかった



中学3年生の冬、塾から帰れば両親の姿が無かった



その代わり、家にあったのは呪霊の残穢



震える身体を必死に押さえていればとん、と肩を叩かれた



『…っ!?』



そこにいたのは長身白髪の目に包帯を巻いた男性



「ごめんね、ちょっと聞いてもいい?お母さんとお父さんは?」



『帰ってきたらいなくて、でも残穢が』



「残穢…?(この子呪霊が視えるのか…?)」



『っあ…すみません…なんでもないです』



普通の人に残穢なんて言ってもわからないよ、私の馬鹿



「もしかして、君は呪霊が視えるの?」



彼は腰を折って私と目線を合わせるようにして聞いてきた



『視える、と言ったら…?』



「…そっか、だからだね。君からとてつもない呪力量が感じられるの」



『あの、あなたは誰ですか』



「呪術高専1年担当の五条悟」



『…呪術高専』



「そ。呪術師を教育していく高等学校だよ」



呪術師、という単語に反応すれば五条さんのスマホが振動した



「…ごめん、僕もう行かないと。もし何かあったらここに電話して」



そう言って私に一枚の紙切れを渡し、どこかへ行ってしまった

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作者名:スズ | 作成日時:2022年4月29日 17時

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