ふしぎな世界【オリジナル】 (ページ27)

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第25話ページ27

「バカで悪かったな！」
「まだ怒ってるの？良いじゃん、バカだし」
ユウの怒っている顔を見るのも久しぶりだ、と心で笑いながら言う。
「テレポートで僕の家まで飛ばすから、ちゃんと休んでてよ？」
「わかってるよ。どうせ動けねぇし」
「わかってないでしょ… …『レミィ』、いるんでしょ？」
飛べるくらいまで回復したら無理してでもどこかへ出て行ってしまう彼の性格くらいわかりきっている。
僕は『もう一人の友人』の名前を呼んだ。
「…わたしの透明魔法、不完全だった？」
空気がゆらぎ、長い金色の髪の女の子が出てきた。
「ここに入る時ちらっと見えたから、いるんだろうなって」
「あ～、がさって音立てちゃったとき…」
「うん。それ由美も気づいてたよ。…で、レミィも一緒に家飛ばすから」
「え！やだー！それにわたしじゃ、出て行くの止められないよ？」
「意地でも止めといて。僕が帰ったら回復するから」
「…わかったよぉ」
「そろそろ俺が逃げる前提で話進めるのやめてくれるか？」
バカと言われた上にここまでボロクソ言われているのに耐えられないのか、ユウが話に混ざる。
「だって逃げるじゃん？ね、マオ」
「逃げるね。さて、送るから…ちゃんと休んでてね」
さっきも言ったことだが、大事なことなので二回言いました。