【ジョジョの奇妙な冒険】Fiore velenoso 【ジョジョ５部】

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「アンタ、武器チームのやつね」

Aは恐る恐る、フーゴへ向かって問いかけた

それは既にフーゴではなく別の人格へと取り込まれてしまっているが、焦点の合っていない目でフーゴはAを見た

『それをオメーに言ってどうする、A・サングリア。言っとくが最大のターゲットはテメェだかんなァ』

フーゴは懐に仕舞っていたナイフを取り出すとギリギリと自分の目の下の方に傷をつける

すれすれで目を傷つけない場所を刺していた

『まずは周りの砦を崩すのが先だぜ。ミスタ＿オメーも辛くなってきた頃だろうよォ』

その言葉にハッとしてAは側にしゃがみこんだミスタを見下ろす

ミスタは辛そうに息をしながら閉じていく目を必死に擦りながらフーゴを睨んだ

「テメェ...この、やろ」

『それにしてもミスタ、テメーにも悩み事とか後ろめたい事なんてあるんだなァ...テメーもただの楽天家じゃねぇってことだな』

フーゴはしゃがみこんだミスタの前に座るとミスタの苦しそうな顔を見て笑う

このままではミスタがフーゴと同じように奴の手の内に嵌まってしまう
そう思ったAは一か八かでフーゴの体を蹴り飛ばした

「オイ、私がターゲットじゃなかったのか。何よそ見してんだよテメーはよ」

なかなかの挑発でフーゴの意識を此方へ向かせる

『オメーはダメな奴だ、A。仲間を蹴り飛ばす何てやっちゃあならねーことだよなァ...ブチャラティのチームはどいつもこいつもこうなのかァ？』

「煩い、お前に私たちの何が分かるんだよ」

寝そべったフーゴの体を引き起こす

顔は蒼白なフーゴのままだが、顔には先程と比べ物にならない程の虫が這っていた

『俺のスタンド能力＿パラサイト・デイは"群体"型のスタンド。そして人間の脳ミソに寄生し、記憶を操る。過去に後ろめたい事や後悔してることがあったりすると直ぐに入り込めるんだよ...ミスタは既に俺の手に落ちた。後はテメーだけだ』

「脳ミソに寄生して相手の神経まで操れるとは＿」

圧倒的な力のスタンド能力を聞かされ、少し怯んだがポーカーフェイスを装う

『神経だけじゃあねぇ、あと30分程でフーゴの全身を操り自 殺させることだって出来るんだぜ』

ケケケと下衆な笑いを浮かべる敵にAは改めて冷たい視線を向けた

「30分？それだけあれば十分だ」

は？と言うフーゴの体を離してAは先程から感じる頭痛を抑え込るように口から大量の毒ガスを排出した

Aの表情は勝利を確信していた

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