四話目 ページ6
A side
今日もまたつまらない授業を聞き流し、暖かい春の陽気でうとうとしていると、授業終了の鐘が鳴り意識を引き戻される。
…………もう少し意識を手放して居たかったのだけれど、仕方ない。
机の上に出してはいたものの、全く開かれることのなかった参考書を片付ける。……これ開いた事あったっけ。
すると、背後から平均より少し高い声が話し掛けてくる。
「A、今日お弁当？あたし今日はパンだけど」
「ん、お弁当。…パンとか珍しい、いっつもお弁当なのに」
「今日からお母さん出張でさー、明後日までお弁当無しなの。言ってなかったっけ」
「聞いた気もするけど多分聞き流してた」
「おいそこ」
間髪入れずにつっこんでくる友人。………こいつ勉強出来ないけど顔可愛いし性格も明るいから、そこら辺の男子捕まえれば今日のお昼ご飯くらい大丈夫そうだけどなぁ……。
それをそのまま彼女に伝えると「……え？Aがデレた？デレたのめちゃくちゃ久しぶりなのでは？可愛いんだけど？は？」みたいな事を早口で言われた。……言わなければ良かった、そう言えば私至上主義者だったな、こいつ。
すると、ガラッと扉の開く音が大きく教室内に響いた。反射的にそちらへ目を向ける。
透き通るようなレモン色の短髪。
世の女性が羨ましがるような、日焼けを知らない白い肌。
活発的に笑う口からは、白い八重歯が覗いている。
サイダーをそのまま閉じ込めたような瞳、男性にしては高い声。
紛れもなくその人は、私の想い人だった。
「……………あー、コネシマくん来てんじゃん。A、行かなくていいの〜？」
「うるさいうざい黙れ。むしろ高2まで大した行動起こせてない私がいけると思う？」
「でもあんた、コネシマくん来たら分かり易いくらい顔に出るよね。ほんとは気付かれてんじゃないの〜？あんた学年一の美少女なんだから行けるって！当たって砕けろ！」
「砕けちゃダメだろ、顔がいいのは否定しないけど。」
「否定しないのかよ」
耳に熱が集まるのを必死に無視しながら、彼の方をこっそり盗み見する。
どうやらこのクラスに友人がいるらしく、赤いニット帽を被った男子と親しげに会話しているのが伺える。
「あ、あれ話してんのシャオロンじゃん」
「誰それ」
「マジかよクラスメイトくらい覚えろよ…コネシマくんと同じサッカー部で、女子人気が密かに高いやつ」
「ふーん」
…………コネシマくんと仲良いのは羨ましいな
ラッキーアイテム
rbrさんの"天"の布
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カランコエ(プロフ) - 彼等の意見と視聴者の意見を合わせることは意味のないことです。だって彼等は自分達の信念的？なものが揺るがないタイプだからです。結論は、自分がこの小説を書きたいかどうかです。私の意見としては、続きが気になりますが、やりたくないならやらなくてもいいんです。 (2020年4月19日 19時) (
レス) id: 6a8b756810 (このIDを非表示/違反報告)
猫缶。(プロフ) - おこめさん» よきかなよきかな。これからも宜しく頼むぞい白米。 (2020年1月30日 20時) (レス) id: efdd73f72f (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - なんだろね…推しだから嬉しい…ありがと猫の缶の。 (2020年1月30日 19時) (レス) id: 74bc87251f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫缶。 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fusan11302/
作成日時：2020年1月9日 21時
