8話 ページ9
美晴「……っ」
私は何も言えなかった。彼がお姉様をどれだけ慕っていたかを知っていたから…
総悟「もうここに来る必要は無くなったんで、最後にお礼言いに来やした」
総悟「姉上は、あんたが作る花束を見て笑ってやした……俺ァその顔を見るのが本当に幸せで…」
美晴「………………」
総悟「もうここに来ることはないと思うが、色々と世話になりやした……それじゃあ…」
美晴「……っ、待って!!」
私は咄嗟に彼を引き止めてしまった。このまま彼を帰したら、消えてしまいそうな気がしたから……
本来ならこんな事は許されない。
私の「立場」が許さない。
それなら………
美晴「………………お姉様ではなく、今度は貴方にこの花束を送ります」
総悟「……これは?」
美晴「アイリスです。花言葉は『愛の約束』」
総悟「…………男が弱ってる時に告白なんざ、あんた見かけによらずやりやすねィ……」
そう言って彼は、私を引き寄せ静かに口づけをした。
アイリスのもう1つの花言葉は『死』
私の「立場」は貴方に近付くことは絶対に許されない。なら、その「立場」を利用する。
たとえそれが、貴方への裏切りでも。
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作者名:フルヤ | 作成日時:2020年8月30日 1時