白い女の子はあがり症 (ページ2)

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エピソード1 ページ2

私には幼馴染がいる。

名前は降谷零。

「ねえ、零兄。
今日は警察学校の友達紹介してくれるんでしょ？本当に大丈夫かな…？」

「大丈夫だよ。多分、Aも気にいるよ。」

私は美しい見た目が故に数多くの犯罪に巻き込まれ、対人恐怖症になってしまったのだ。
なので零兄のお友達と会うのはとても緊張する。

待ち合わせのカフェに入る。

「こっちだよ～。」

零兄のお友達らしき人がこちらに手を振る。

私は零兄の服の裾を掴みながら
そちらへ向かった。

「ゼロ～その子が真白Aちゃん？」

グラサンの人がこちらに話しかけてきた。

「そうだよ。A、紹介しても大丈夫か？」

「うん。いいよ。」

そこで教えてもらった名前は、松田陣平、萩原研二、伊達航、緑川唯。

ん？なんか聞いたことがある名前だな…。
そう思いながらも気のせいだとその考えを振り払う。

「よっよろしくお願いしまふ！」

最後と最後に噛んでしまったけれど挨拶しただけ上出来だ。

「真白…か。白ちゃんだな。」

緑川さんが勝手にあだ名をつける。

…でもそのあだ名、聞き覚えがある。
なぜだろう…？？

「白ちゃん…。じゃあそう呼んでください。」

「Aが話した…」

零兄が驚いている。
私も自分で話して驚きだ。

「うん。じゃあどうせなら敬語も外してよ。」

萩原さんが言う。

「わかった、萩原さん。」

「萩原さんじゃなくて研二兄って呼んでよ。零兄みたいに。」

「あ、俺も～。陣平兄って呼んで。」

「じゃあ俺たちは唯兄と航兄だな？」

「ああ、そうだな！」

私の意見を聞かずに話は進んでいくが、それはなんだか心地がいい空間だった。

「いいよ。そう呼ぶ。」

零兄はめちゃくちゃ驚いている。
まあ、今までの私を見てたし、驚きだろう。

「零兄、この人たちとは友達になれたよ。ありがとう！」

「よかったよ。
俺だけが特別じゃなくなったのはちょっと寂しいけど…。」

「何言ってるの？零兄は永遠に特別だよ？」

なんだかいつもカッコいい零兄が可愛く見えたので抱きついて見た。
零兄以外はニヤニヤしている。なぜだ…？

十分、抱きつきを堪能したので零兄を解放した。

その後も、様々な話をしたりして楽しかったけれど、遅くなったのでその日はお開きとなった。