女版スコッチに成り代わって降谷さんと同棲してる。 (ページ3)

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File1. ページ3

昔から家同士の付き合いがある彼、降谷零は3歳年上で、
世話を焼いてくれるお兄ちゃん的存在だとずっと思っていた。

だけどまあ、それがお互いに恋心に変わっていったわけで…

お兄ちゃん的存在としてなのか思い人に対してなのか…おそらく両方であろう。
私が潜入していた組織にNOCだとバレそうだという情報をいち早く彼は掴んだ。

そして、ありとあらゆる準備をしたそうだ。

そして万全の対策をした後、私を保護するために駆けずり回っていたらしい。
…風見さんから聞いた。

まあ、でも私は彼よりもライに先に追い詰められてしまい、ライから拳銃を抜き取り、
自分の胸ポケットに入れてある携帯を破壊しようとして、拳銃を自分に向けたわけなんだけど…

そこでライもFBIからのNOCだと教えられて一旦は撃つのはやめた。

だけど、カンカン…と組織の誰かであろう人が階段を上ってくる音がして、引き金を引いた。

パァン！

…最後に見たのはゼロの顔。
なんだ、上ってきたのゼロだったんだ。
やっちゃったなー。

と思い、そこで気がついた。

「れ？生きてる？」

降谷「お前はバカか！何してんだ、バカ！」

その後もさんざんバカバカ言われたけどそれは置いておいて…。

「え？空砲だったの？」

赤井「ああ。彼から話を聞いてな。念のため拳銃の弾を抜いておけと言われたんだ。」

「ほへー…。」

降谷「いま、風見に車を持って来させた。
ライ、死体の偽造やってくれるな？」

赤井「ああ。」

降谷「さあ、行きましょうか。」

…貼り付けたような満面の笑み。これは怖い…

そして『行きましょうか』が『逝きましょうか』に聞こえる。
まあ実際に逝きかけた後に言える冗談ではないが。

＊

降谷「風見、俺の家に向かってくれ。」

風見「分かりました。」

風見さんはカチコチになって心配そうにゼロを見上げる私を見てクスッと笑った後、車を発進させた。

まあ、車内では先ほどと同じく貼り付けたような笑みを浮かべたゼロにずっと説教されてたんだけど…ね。