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似合わない蕎麦 ページ39

ガチャ

ベッドの上に座りどんな机をどこで買おうか考えていると、ノックもなしに開けられたドア。
「ほぅ、本当に越してくるとはな」

入ってきたのは、やはりこの男だった。

「レディの部屋にノックもせずに入るなんてどういう了見ですか?」
後ろに手をついて体重をかけ、脚を組んだ。

「この目で見るまで信じがたくてな。キラークイーンと同じ屋根の下に暮らすことになるなんて誰が想像した?お前を探すのに躍起になっていたあの頃の俺が聞いたら腰を抜かすだろう」
「キラークイーンなんて何年ぶりに呼ばれたか。それに、3年前にはアドラーとしてあなたに抱かれてるじゃないですか。何を今更同居くらいで興奮して……スコッチ?」

部屋の扉の向こうにその気配を感じて名前を呼ぶと、スコッチが強張った表情でおずおずと出てきた。

「アドラーに飯できたって伝えに」
「ありがとうございます。いま下に降りますね」
「……君たち付き合ってたのか?抱くだの何だのって聞こえてきたから」
「いいえ、まさか。昔のイザコザをこの人が勝手に押し付けてくるだけです」

ベッドから立ち上がり、部屋を出た。私の後からライも出てくる。

「よく言うぜ。どうであれお前には関係のないことだ、スコッチ」

下に降りると、3つの器に盛られた蕎麦がダイニングテーブルに載っていた。
一緒に来たライを一目見るなり嫌そうな顔をするバーボン。

「ライも食べるんですか?待ってください、今もう一人分茹でるので」
「いや俺はいい」
そう言ってキッチンを過ぎて壁際の棚の酒瓶に直行した。

ため息を吐くバーボンが椅子に座る。私とスコッチも続いて椅子に腰掛けた。

「いただきます」
「どうぞ」

おしゃれで落ち着いた空間と、向かいに並ぶ顔の整った人間。まるで金を払って男を侍らせる“そういう店”のような雰囲気だ。
それとは不釣り合いな蕎麦は全く素朴な味がして、少しむずがゆくなった。

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よしのん - すごい好きです。応援してます! (2022年4月19日 12時) (レス) @page32 id: e3b8c03485 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 面白いです!続き待ってます!! (2022年4月18日 19時) (レス) id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいすな - 夢主のキャラ大好きです。新人との関係気になります! (2019年2月16日 22時) (レス) id: a004368014 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作者A | 作者ホームページ:https://plus.fm-p.jp/u/zero1632  
作成日時:2018年12月26日 7時

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