金髪 ページ19
「随分おそくにかけてくるのね、シャロン」
「この時間じゃなきゃ貴女出ないでしょ」
「で、何の用?」
「今度、貴女にバーボンを含めた組織の新人3人を任せるってことになったわ。多分そのうち仕事の依頼として誰かが連絡すると思うけど、先に伝えとこうと思って。」
電話の向こうで小さくカランと氷のなる音がした。
声も反響しているしどうやら湯船の中で仕事終わりの晩酌中のようだ。そこから電話とはベルモットらしいといえば、らしい。
「さっき聞いたわ。いつもとは桁が違くて驚いた」
「…あら、ジンと一緒に居たのね」
少し私に嫉妬しているかのような口調で言った。
誰から聞いた、とは言っていないのに、ジンのことに関して彼女は鋭い。
「はぁ…何度も言ってるけど、わたしとジンは貴女の想像してるような関係じゃないわ。ただ欲求不満を解消する仲ってだけ」
「気にしないでいいのよ。私達もうとっくに終わってるから」
そういえば、ベルモットとジンは付き合ってたんだっけ。
確かずっと昔…ジンがコードネームをもらってすぐ位の時にそういう関係だったという話は噂で聞いている。
でもあのジンが人間を、ましてや女性を好きになるなんてことは無いだろうから、きっと今の私達みたいにほぼ体だけか、彼女の一方通行だったんだろうということが簡単に想像できた。
…この感じからして、ベルモットは今でも彼が好きみたいだけど。
またカランと氷のなる音が小さく聞こえた。
「そのことは置いといて。今回の件、私があの方に口を添えて貴女を推薦したの。貴女は嫌がるかもしれないけれどね」
「それも聞いたわ。何故なの?教育係なら私より貴女の方が何倍も適任なのに」
「単純よ。組織の手法はもう古いし、手数も限られてる。それに、視野を広げて多方面から物事を見れるようになるのは彼らにとっていい学びになるわ」
何か含みのある言い方だ。
「本当は、なんなの?」
問いただすように聞くと、電話の向こうで少し笑った声がした後に、答えが返ってきた。
「鋭いわね。さすがアドラー。本当はね…
……あの子たちを調べてほしいの」
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よしのん - すごい好きです。応援してます! (2022年4月19日 12時) (レス) @page32 id: e3b8c03485 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 面白いです!続き待ってます!! (2022年4月18日 19時) (レス) id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいすな - 夢主のキャラ大好きです。新人との関係気になります! (2019年2月16日 22時) (レス) id: a004368014 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:作者A | 作者ホームページ:https://plus.fm-p.jp/u/zero1632
作成日時:2018年12月26日 7時