405話 ゼロの執行人 ページ6
「ああ、それから、拘置所にそういったものは差し入れできないよ！」
目暮警部が立ち上がって、去っていく安室さんの背中に呼びかける。
「わかりました〜」
軽快な口調で遠ざかっていく安室さん。
一体何をしにここに来たのか。
わざわざコナンを挑発しに来ただけではないだろう。
そう思っていると、安室さんの向かい側から風見さんが歩いてくるのが見えた。
…なるほど。
ここで情報をやりとりするために。
俺の予想通り、2人がすれ違う一瞬の間に、風見さんが何かを言っているのが見てとれた。
コナンもそれを見たようで、険しい表情で走り出した。
「ねぇ刑事さん！おじさんちから持ってったパソコン返してよ！」
風見さんに走りよったコナンはその右手に縋り付き、その袖裏に何かを仕込んだ。
おそらく盗聴器だろう。
あーあ、あんな分かりやすく仕掛けられて気づかないなんて…。
大丈夫か？ここの公安は。
「僕の好きなゲームも入ってるんだからぁ！」
どこから見ても子供のそれに、風見さんも困惑の表情を見せるも、すぐに刑事の顔に戻る。
「あれは証拠物件だ。まだ返せない」
そうこうしている間に、目暮警部がコナンの襟首を掴み上げて風見さんから引き剥がした。
「こらコナンくん！やめなさい！」
「博士が作ってくれたソフトなのに〜…」
ガッカリした子供を装いながらも、去っていく風見さんの背中を見つめる目は鋭い。
『ごめんなさい、目暮警部。ほら、コナンくん、もう行こう？目暮警部も忙しいんだから』
床に足をつけたコナンに駆け寄る。
「はぁい。目暮警部、ありがとう。また何かあったら」
「ああ。なんとしても、毛利くんの無実を証明してみせる」
目暮警部と別れ、停めていたバイクに向かっていたとき、スマホが振動した。
みると、零さんからのメール。
“今から少し会えるか？”
『……コナンくん、ごめん。用事が出来ちゃった。一人で帰れる？』
「え？ああ、これからまた妃先生のところに行くし大丈夫だよ」
バイクの元につき、一応持ってきていたコナンのスケボーを渡した。
『そうだ。証拠申請された資料、あとで送ってもらってもいい？俺も気になるし』
「わかった。それじゃあ」
スケボーに乗って、コナンは走り去っていく。
その背中を見つめていると、近づく気配に視線を向けた。
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096 - いおりさん» コメントありがとうございます！人生の楽しみだなんて、嬉しい限りです！これからも楽しんでいただけるよう頑張ります!! (2019年8月10日 19時) (
レス) id: 674cb05958 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - 黒瀬くんと降谷さんの日常を見てニヤニヤしてます。この物語は今や、私の人生の楽しみになっています。こんな物語を書ける096さんはすごいですね。これからもお体にお気をつけて、更新頑張ってください。 (2019年8月9日 23時) (レス) id: 50154c1ba9 (このIDを非表示/違反報告)
096 - basuke07さん» コメントとリクエストありがとうございます！ずっと読んでいただけて嬉しいです！それも面白そうですね…！ぜひ機会がありましたら構想を練って書いてみたいと思います！ (2019年8月6日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
basuke07(プロフ) - 一番最初から今までずっと読んでますとても面白いですリクエストみたいなものなんですが夢主さんがまた警察の公安になる番外編的なものを作って欲しいです (2019年8月6日 19時) (レス) id: 7f07f3e8a0 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 裕さん» コメントありがとうございます！長いのに、ここまで読んでくれたのですね…！お疲れ様です！これからも頑張りますので、よろしくお願いします！ (2019年7月20日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2019年7月13日 14時
