410話 ゼロの執行人 ページ11
コナンは諦めた様子だったが、急に険しい目つきになり、メガネを操作しだした。
『…どうした』
小声で尋ねると、彼は眉を寄せ、何かに集中している。
「…風見刑事に仕掛けた盗聴器だ。近い…！」
どうやら、昨日風見さんに仕掛けた盗聴器が反応しているらしい。
コナンはすぐに走り出した。
そのあとを追う。
ポケットに入れていた博士に貰ったメガネを俺もかけて、周波数をあの盗聴器に合わせると風見さんの声が聞こえた。
裁判所の1階が見渡せる踊り場に来てその姿を探すが見当たらない。
「どこだ…!?」
コナンが首をめぐらせていると、変わった着信音が聞こえた。
この音、昨日も聞いた…。
『橘弁護士の着メロ…』
コナンもそれに気づいたようだ。
《あ、すぐ戻ります》
次いで、はっきりと橘弁護士の声が聞こえた。
風見さんとしばらく近い距離にいたようだ。
風見さんと橘弁護士の接点についてすぐに分かったのは、俺が元公安警察だからだろう。
おそらく橘弁護士は、風見さんの協力者。
公安が毛利さんを不起訴にするために送りこんだスジだったんだ。
でもそれならどうして彼女は、起訴を望んでいるような発言を？
あれが嘘だったとは思えない。
きっとまだ…何かある…。
すぐに声が聞こえなくなり、俺たちは一度妃さんたちのもとに戻った。
「どこ行ってたのコナンくん」
「ちょっとトイレに。A兄ちゃんにもついてきてもらったし、大丈夫だよ」
「もう…。ごめんなさい、黒瀬さん」
『いえいえ、大丈夫ですよ』
「ねぇ蘭姉ちゃん。僕これからA兄ちゃんと行くところがあるから、先に帰ってて？」
ん？初耳だぞ。
「そうなの？雨が降りそうだから、早く帰ってくるのよ？」
「はーい。行こう、A兄ちゃん！」
子供の皮を被ったコナンは俺の手を引いて歩き出した。
『どこに行くの？』
「たぶんもうすぐ、捜査会議が始まる。もっと情報を集めねぇと」
まさかこの子、捜査会議を盗聴する気じゃないだろうな…。
嫌な予感がしながらも、俺は渋々彼の後ろについていった。
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096 - いおりさん» コメントありがとうございます！人生の楽しみだなんて、嬉しい限りです！これからも楽しんでいただけるよう頑張ります!! (2019年8月10日 19時) (
レス) id: 674cb05958 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - 黒瀬くんと降谷さんの日常を見てニヤニヤしてます。この物語は今や、私の人生の楽しみになっています。こんな物語を書ける096さんはすごいですね。これからもお体にお気をつけて、更新頑張ってください。 (2019年8月9日 23時) (レス) id: 50154c1ba9 (このIDを非表示/違反報告)
096 - basuke07さん» コメントとリクエストありがとうございます！ずっと読んでいただけて嬉しいです！それも面白そうですね…！ぜひ機会がありましたら構想を練って書いてみたいと思います！ (2019年8月6日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
basuke07(プロフ) - 一番最初から今までずっと読んでますとても面白いですリクエストみたいなものなんですが夢主さんがまた警察の公安になる番外編的なものを作って欲しいです (2019年8月6日 19時) (レス) id: 7f07f3e8a0 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 裕さん» コメントありがとうございます！長いのに、ここまで読んでくれたのですね…！お疲れ様です！これからも頑張りますので、よろしくお願いします！ (2019年7月20日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2019年7月13日 14時
