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354話 ページ5






浅い眠りから引き起こしたのは口喧嘩のような喧騒の音だった。



「…帰ってきたか……」


ベッドを背凭れに、俺に背を向けて座っていたスコッチさんが溜息と共に肩を竦める。

背を向けるなんて、信用しましたというスコッチさんなりの意思表示なのだろうか。





「だいたい、いつも遅いんですよ!僕が誘導してるんですから、さっさと仕留めればいいものを!」

「てめぇがヤられる前に仕留めてんだから文句言うな。うるせーやつだな」


聞きなれた声が、初めて聞く荒い口調の声と共に近づいてくる。



ああ、本当に…昔から仲が悪かったんだな…。


彼があの人に突っかかるのは、スコッチさんの件だけが原因じゃないらしい。





「はぁ、もういいです。早くシャワー浴びたい…。ただいま。スコッチ、もう帰って――…」


玄関の扉が開き、バチッと目が合った。



ああ、全然変わってない。
いや、少し幼いか…?




「な…、スコッチ、なんですか、それは」


俺を見て丸くなった瞳はすぐに警戒の色を滲ませて鋭くなる。



「…スコッチ、てめぇの女か」



ライも無表情だが、冷たい目だ。


というか、赤井さん髪長っ!



ライの名前や話は聞いていたが、実際にそういう立場でいる彼に会うのは初めてだ。




「いやいや、落ち着け、違うって。こいつ男だし。熱出して倒れてたんだよ、放っておくわけにはいかないだろ?」

「だからといって、この部屋に入れるなんて何を考えてるんだ!」

「大丈夫だって!とりあえず拘束はしてるし、それに、所持品はなんもなかったし」



俺が寝ている間に、俺の所持品はどこかに隠したらしい。


拳銃を見られたら、言い逃れが難しくなるからありがたい。
さすが零さんと共に潜入捜査官をするだけあって、彼も頭は回るらしい。




『あ、の…ごほっ…、ごめ、なさ…、迷惑、かけないから…』



咳き込みながらゆっくりと起き上がる。

過剰に具合の悪いという演技を添えて。




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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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096 - 柳さん» いえいえ!こちらこそありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2019年7月13日 14時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 096さん» なるほど、説明ありがとうございました!これからも頑張ってください (2019年7月12日 6時) (レス) id: 6c07f7b951 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 柳さん» 現生は、少し乱暴な現金の類語で、生の現金という意味です…!紛らわしい書き方をして申し訳ありません…!ご意見ありがとうございます! (2019年7月11日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 397話の「い、一回払い…しかも現生かい…」のところ、「現金」ではないでしょうか…?間違っていたら申し訳ございません (2019年7月10日 23時) (レス) id: 6c07f7b951 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 花奏さん» コメントとお祝いのお言葉ありがとうございます!内容をお褒め頂き、とても嬉しいです…!!お気遣いもありがとうございます!これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年7月6日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:096 | 作成日時:2019年6月16日 21時

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